「栃木フットボールマガジン」鈴木康浩

【コラム】「常に与えられた戦力でタフに戦うチームを作り、そこに巧みで面白いサッカーを入れ込んでくる」大宮ユースでの指導時代を知るライターが語る、栃木SC横山雄次監督

今シーズンがスタートして一週間。新加入選手たち同様、まだベールに包まれたままと言える栃木SC横山雄次新監督だが、いったいどんな人物で、どんなサッカーを展開するのか。今週末に控える栃木SCユースとのトレーニングマッチや、宮崎キャンプなどでその素顔や志向が明らかになっていくのだろうが、ひと足先に、横山監督が大宮アルディージャのユースで指導していた時期を詳しく知るライター、平野貴也氏にコラムを寄せてもらった。

情熱家であり、人情家

 

選手に個性があるように、監督にも個性がある。監督就任会見以降、練習場での様子やメディアを通じて、横山雄次新監督は、どのような印象を与えているのだろうか。おそらく、私が2009年に初めて横山監督と接した時と同じように、口数が少なく、ともすれば当たり障りのないコメントをし、少々人見知りで時折優しそうな笑顔を見せる人という印象を抱いている方が多いのではないだろうか。

当時、横山監督は、指導者としての道を歩むことになった大宮アルディージャでユースの監督を務めていた。取材を重ねるまでは、どこか遠慮がちな雰囲気もあり、言葉を慎重に選んで話した。しかし、目の前にボールが転がれば別人だった。内に秘める情熱が殻を破って表に出て来る。試合になれば、闘志の塊のような表情も見せた。ともに戦った経験のある選手が持つイメージは「ヨコさんは、熱い人」で一致する。少し過去を紐解いて、新監督のキャラクターを紹介したい。

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