「栃木フットボールマガジン」鈴木康浩

【レビュー】栃木SC J3第26節藤枝MYFC戦 最後に追いつかれるも悲観する内容ではない。自信を持って次節へ向かいたい。

2016明治安田生命J3リーグ第26節
2016年10月23日13時キックオフ エコパスタジアム
入場者数 1,694人(うち栃木サポーターはメインスタンドに約800人)
天候 晴天、無風
気温 25.0℃
湿度 61%
ピッチ 全面良芝、乾燥

藤枝MYFC 1-1 栃木SC
(前半0-1、後半1-0)
得点者:18分 広瀬健太(栃木SC)、77分 福王忠世(藤枝MYFC)

<スターティングメンバー>

◆栃木SC
GK 21 吉満 大介
DF 17 山形 辰徳
DF 4 広瀬 健太
DF 5 尾本 敬
DF 7 菅 和範
MF 8 廣瀬 浩二
MF 2 西澤 代志也
MF 29 島川 俊郎
MF 14 西谷 和希
FW 13 上形 洋介
FW 9 大石 治寿

控えメンバー
GK 1 竹重 安希彦
DF 18 坂田 良太
DF 38 宮崎 泰右
MF 20 山本 大稀
MF 30 本間 勲
MF 41 佐々木 勇人
FW 11 ジャーン モーゼル

監督 横山 雄次

52分 上形→宮崎 73分 廣瀬→本間 85分 西谷→佐々木

52分 上形→宮崎
73分 廣瀬→本間
85分 西谷→佐々木

エコパスタジアムに駆けつけた栃木サポーター。記者席はメインスタンドの栃木サポーターに囲まれるようにあった。

エコパスタジアムに駆けつけた栃木サポーター。記者席はメインスタンドの栃木サポーターに囲まれるようにあった。

最後に追いつかれるも悲観する内容ではない

 

悪い試合ではなかった。

セットプレーから先制し、耐えて折り返し、後半に再びセットプレーからチャンスを得たがが決め切れず、逆にセットプレーから失点を喫してドロー決着となった。

 

改めて時間をおいて振り返ってみると(メモ書きを中心にだが)、悪い試合ではなかった。

 

序盤はどっちつかずの展開だったが、栃木の選手たちには、この試合引き続きテーマに掲げていた「攻守にアグレッシブに」という姿勢をピッチ上で発揮していた。

敵将が「ボールを持てることは前回対戦の時点でわかっていた」と試合後に話しているが、想定どおり、藤枝がボールを保持し、栃木が守る、という展開となった。栃木は守備ブロックを築くなかで、それをできるだけ高い位置で築きながら、中盤の選手たち、とくに廣瀬浩二や西谷和希、西澤代志也らが相手ボールホルダーに激しいアプローチを繰り返したり、相手の縦に入れるボールに反応してインターセプトを成功させて攻撃に転じたり、チームでやろうとする形が見える展開だった。

 

その展開から迎えた18分。栃木は得意のセットプレーから先制に成功する。18分のコーナーキックを獲得する直前、右サイドで廣瀬浩二と山形辰徳がボールをキープして粘り、立て続けに二度CKを得るというシーンから生まれたものだった。廣瀬が「攻撃をやり切ることを意識していた」と話しているが、右サイドのベテランコンビが先制ゴールのおぜん立てをしたといっていい。

おぜん立てというか、18分のCKのキッカーのアシストはまさに山形。その右足インスイングのボールに対し、ニアに走り込んだ尾本敬が相手と競り合いながらボールをスルーすると、背後に位置どった広瀬健太がドンピシャのタイミングで右足を合わせ、ボレーをゴール左上へと突き刺した。これで24節琉球戦に続き、今季3ゴール目。本人の目標は5ゴールである。

 

リードした栃木は、その後守備ブロックの重心がやや後ろへと重くなった。相手がボールを握り、それに対して構えるようにじりじりと後ろに下がってしまう展開は前節福島戦と同じ。

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