「栃木フットボールマガジン」鈴木康浩

【PLAYERS Column】栃木SC 和田達也 前節殊勲の決勝アシストも、謙虚に、すでに次の照準へ。

和田達也。19日のトレーニングより。

 

 

5節アスルクラロ沼津戦の後半アディショナルタイム。

土壇場で決勝ゴールを決めた西谷和希がメインスタンド方向へ走っていく背中を、和田達也は喜びを爆発させながら追っていた。

 

次の瞬間、目の前に二人の影が飛び込んできた。松田正俊ヘッドコーチと浜岡寛コーチだった。

 

「今年のキャンプのときからバックアップメンバーはあの二人のコーチにずっと面倒をみてもらったので、真っ先に自分のところに来てくれたときはすごくうれしかった」

 

松田と浜岡が真っ先に自分のところに駆け寄り、頭をもみくちゃにする。たちまち和田の周りにも何重にも輪ができあがった。

 

「よくやった!」

 

仲間たちの手荒い祝福が、和田の小さな身体をあっという間に飲み込んでいく。

 

栃木にきて初めてリーグ戦でベンチ入りすることが告げられたのは、試合前日のことだった。

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