「栃木フットボールマガジン」鈴木康浩

【レビュー】栃木SC J3第17節AC長野パルセイロ戦 痛恨の2戦連続ドロー。勝つための覚悟が足りない。勝点1なんていらない。

2017明治安田生命J3リーグ第17節

2017年7月15日17時キックオフ 長野Uスタジアム
入場者数 8,049人(うち栃木サポーターはゴール裏に300人、メインスタンドに300人、合計約600人)
天候 晴れ、中風
気温 28.5℃
湿度 70%
ピッチ 全面良芝、乾燥

AC長野パルセイロ 0-0 栃木SC
(前半0-0、後半0-0)
得点者:なし

<スターティングメンバー>
◆栃木SC
GK 15 ジョニー レオーニ
DF 4 広瀬 健太
DF 5 尾本 敬
DF 7 菅 和範
MF 26 夛田 凌輔
MF 11 岡﨑 建哉
MF 16 仙石 廉
MF 17 福岡 将太
FW 8 廣瀬 浩二
FW 13 上形 洋介
FW 14 西谷 和希
控えメンバー
GK 1 竹重 安希彦
MF 2 西澤 代志也
MF 21 牛之濵 拓
MF 24 和田 達也
MF 38 宮崎 泰右
FW 19 服部 康平
FW 20 藤沼 拓夢
監督 横山 雄次

46分 廣瀬→服部
72分 上形→宮崎
87分 仙石→藤沼

今季の盛岡戦に続いて登場したクラブスタッフの小林直己氏。日光市のPR活動をした試合は昨季から負けなしの4連勝だそうである。この日連勝が途切れたが5試合負けなしをキープ。

堅いゲームに生まれたわずかな勝機を見逃してしまえば…… 

 

堅いゲームにするなかで、勝機はあったがみすみす手放したというゲームだった。痛恨の2戦連続ドローである。

 

343同士のミラーゲーム。栃木はアウェー長野で堅いゲームに持ち込んだ。前節富山戦同様、システムは343へ変更しながらも、全体が非常にコンパクトでタイトな締まったゲームをした。

多少相手にボールを持たれ過ぎる嫌いはあったが、これはボランチ仙石廉が「相手がボランチ周りにDFラインやシャドーの選手まで参加して、そこでのパス交換が多かった。僕らとしては、そこのエリアには獲りに行けないよね、という話をしていた」と語っているように、栃木は相手が後ろでボールを繋ぐ分には問題ない、という割り切った守備を遂行、相手に決定機を作らせなかった。

 

とはいえ、当たり前だが、攻めないと勝てない。

栃木は前半からロングボールを1トップ上形洋介に当てたが、これはことごとく長野のCB陣にはじき返され、そのセカンドボールは長野のボランチ陣が回収し、長野がボールを保持する時間が続いていた。

 

折り返した後半、栃木は頭から1トップに服部康平を投入。指揮官の狙いはこうだ。

「前線で起点を作ってシュートまでいこう」

実際、後半は序盤から服部康平が前線で起点になれていた。手元で集計しただけでも、服部康平がロングボールに競り勝ち、その背後にこぼれたセカンドボールに上形洋介が走り込んでチャンスになりかけたシーンは、58分、61分、68分、71分、の4回。

 

この時間帯に上形洋介が、セカンドボールを鋭くシュートまでいき切るか、相手陣内の深い位置でセカンドボールをキープし、西谷和希とのコンビネーションを繰り出すか、あるいはサイドからのクロス攻撃に繋げれば、先制ゴールを奪えるチャンスはあった。堅いゲームのなかに生まれた、栃木が勝ち切るための絶好機が訪れていた。

 

だが、上形洋介は服部康平が競り勝ったボールを拾ってスピードでぶち抜けるタイプではない。様子を見ていると、やや前半からの疲れも見て取れた。

ベンチをみる。絶好の男がいた。藤沼拓夢だ。相手と並走しても競り勝てるスピード、そのなかで相手を弾き飛ばせるフィジカル、そしてゴールへ嗅覚。この状況にまさに打ってつけの男。このためにベンチ入りしたはずの、勝ちを掴むための補強の一人。

 

ここで藤沼を投入すれば、勝つための一手となる。相手が嫌がる勝負手になる。

と、僕は記者席から戦況を見ていた。

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