津田大介のメディアの現場

vol.0_5 『今週の原発情報クリッピング〔2011/08/22~08/28〕』(サンプル)

津田大介の「メディアの現場」2011.8.31(vol.0/創刊準備号)

ここ1週間で話題になった原発・放射線に関するニュースの中から、特に注目すべき、読んでおきたいニュースを、アシスタントの小嶋裕一(@mutevox)が紹介します(※ニュースのリンクはリンク先の都合によりリンク切れになっていることがあります)。
〔毎号配信〕

10m以上の津波想定 直前に報告

(NHKニュース/8月24日)→リンク

「福島第一原発を10m以上の津波が襲う可能性がある」という2008年の東京電力の試算が国に報告されたのは、3.11の4日前だったという話。浜岡原発の津波対策で、防波壁を2、3年ほどかけて設置する予定となっていることからもわかるように、3年という時間があれば、津波対策は十分可能であることがわかる。東京電力はこれまでの会見の中で、土木学会の指針に基づいて津波対策を行ってきたと回答してきた(福島第一原発の場合は5.7m)。ちなみに、2008年の試算を出したのもこの土木学会。土木学会の原子力土木委員会には、東京電力をはじめ、各電力会社が名を連ねている(詳細→コチラ)。

東芝・日立など OBが“自社”原発検査 10年で36人 保安院に再就職

(東京新聞/8月26日)→リンク
東芝・日立・三菱という原発メーカーや電力会社の関連会社出身者が原子力保安検査官として中途採用されていたという話。出身企業の納入先原発の検査を行う例もあり、納入が採用のきっかけになった可能性を指摘する声も。

福島に中間貯蔵施設、知事は反発 帰宅まで20年超の地域も

(東京新聞/8月27日)→リンク
菅元首相は8月27日、福島第一原発の事故で放射能に汚染された汚泥やがれきを貯蔵する中間貯蔵施設を作りたいとの意向を示した。原発周辺は、今回と同程度の事故であるチェルノブイリを例にすれば、数十年に渡って立ち入り禁止となる汚染レベル。除染を進めるには、こうした貯蔵施設が必要となる。

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