柏木出場の可否は? 決戦に向けて浦和が採るべき策は【島崎英純】2015天皇杯決勝・G大阪戦プレビュー(2015/12/31)

あらゆる大会で優勝争いしているG大阪

柏レイソルを下して天皇杯決勝へ駒を進めた浦和レッズの相手は、ガンバ大阪に決まった。昨季Jリーグ第32節での敗戦、今季の明治安田生命チャンピオンシップ(以下、CS)準決勝での敗戦と、近年の浦和はG大阪に勝負所のタイトルマッチで屈してきた。今回は、その悔しさを晴らす絶好の機会、そしてミハイロ・ペトロヴィッチ監督体制のチームが初めてタイトルを掴むチャンスが訪れたわけだ(今季の1stステージ優勝はカウントしない)。

今季の天皇杯は準々決勝、準決勝、決勝が中2日の間隔で行われる過密日程となっている。しかしCS準決勝のG大阪戦から約1か月のインターバルがあった影響からか、浦和の選手たちはフレッシュな動きを見せている。CS準決勝時は興梠慎三、那須大亮、森脇良太らの主力選手が軒並み負傷を抱え、コンディション維持に苦慮していた。しかし現在は大半の選手が良好な状態を保ち、決戦へのモチベーションが高まっている。

ただし、インターバルによってチーム状態が上向いているのは対戦相手も同様だ。G大阪はサンフレッチェ広島とのCS決勝2試合があったために浦和よりもインターバル期間が短かった。しかし今季のリーグ、ヤマザキナビスコカップ、アジア・チャンピオンズリーグとフル回転した今季の過密日程からようやく解放され、G大阪は十分な休息を得て好調時の状態を取り戻しているように見える。

特筆すべきは、G大阪が今季のあらゆる大会で優勝争いを繰り広げたことだ。リーグでは広島に敗れてCS準優勝に終わり、ヤマザキナビスコカップでも決勝で鹿島アントラーズに敗戦した。そしてアジア・チャンピオンズリーグではJリーグ勢最上位である準決勝まで勝ち上がったものの、中国スーパーリーグ・チャンピオンの広州恒大に屈している。しかし、厳しいハードスケジュールの中で常に優勝争いに加わった彼らの底力には畏怖の念を覚える。今回、G大阪は今季唯一残されたタイトルである天皇杯奪取に向けて全力を賭すだろう。

(残り 3356文字/全文: 4197文字)

ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。

ウェブマガジンのご案内

日本サッカーの全てがここに。【新登場】タグマ!サッカーパック

会員の方は、ログインしてください。

« 次の記事
前の記事 »