最終戦で優位に立つためにもアウェーで勝ち点3獲得を【島崎英純】2016ACLグループリーグ第5節・シドニーFC戦プレビュー
■いきなりのアクシデント
Jリーグ1stステージ第7節のベガルタ仙台戦を3─1で制した浦和レッズは、翌日夜にオーストラリア・シドニーへ渡航した。しかし当日の関東地方は強風が吹き、その影響で航空便の遅延が発生した。浦和が乗る航空便も機材到着が遅れ、出発直前には風も強くなったことから出発時間が変更になり、結局予定時刻を3時間も過ぎてようやく出発することができた。
予定では早朝にシドニーへ着くものが午前10時前後の到着となってしまったが、機内で十分に就寝できていれば遅延の影響はそれほどないだろう。西川周作は前日昼前に現地へ着き、夕方に軽いトレーニングを行えたことで「体調は大丈夫。万全です」と話していた。ただし、そもそも日本からシドニーまでは直行便でも約10時間ほど掛かるため、身体的負担は甚大だ。AFCアジア・チャンピオンズリーグを戦う舞台は東アジア、西アジア、東南アジア、そしてオセアニアと広大な範囲に広がっている。グループリーグと決勝トーナメントの準決勝までは東アジア、東南アジア、オセアニアのグループと中東などの西アジアのグループに分かれて対戦するが、それでも様々に変わる気象条件、渡航距離は他大陸の大会と比べても厳しい条件が重なっている。
南半球のオーストラリア・シドニーの現在の季節は初秋。湿度は若干高く、爽やかな風が吹く深緑の季節だが、まだ夏の名残があるのか、現地の方々はTシャツに短パンといった出で立ちが多く、南国の雰囲気を漂わせていた。また試合前日は好天から突如土砂降りの雨が降り始めるなど、大気の状況が不安定な様子だった。高温多湿の東南アジアや空気汚染に苛まれる中国などに比べれば気象条件は恵まれているが、それでも日本と異なる環境で戦うことのハンディはある。
シドニーFCの本拠地はシドニーの中心街から北西に約2キロ前後のところにあるムーアパーク内のシドニーフットボールスタジアムである。正式名称はネーミングライツで『アリアンツ・スタジアム』と命名されているが、大会スポンサーなどの事情によってシドニーフットボールスタジアムという名称が使用されている。今回はシドニーの中心街から徒歩でスタジアムまで向かったが、急な上り坂を登ることを除けば、ちょうど浦和駅から駒場運動公園の浦和駒場スタジアムへ向かう距離と似ている。
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