【無料掲載】2016Jリーグ2ndステージ第13節・サンフレッチェ広島戦[柏木陽介][選手コメント]
○柏木 陽介
前半はあまりうまくボールを回せなかったけど、相手はそれほど深追いしてこなかったので、ダラダラした試合に見えたかもしれない。でも、パスを入れて奪われてカウンターを食らう危険性もあったし、神戸戦で勉強もしていたから、そのへんを考えて試合を進めていた。PKもあったし、浦和戦で初めて相手がPKを外してくれたので、「これは何かあるな」とそういう気持ちを持って、そのあとの試合に臨めた。そこからは自分たちのペースで試合を進められたと思う。
Q PKのあと、すぐに長い距離を走ってカウンターをしかけて、先制点の起点になりました。
A (興梠)慎三がトラップしてボールを収めてくれたあとの駆け引きの中で自分が良い状態でゴールに向かうことができたし、しっかりと顔を出してそれを慎三が見てくれていた。そこから自分が持ち運んで、もう少しボールを運んだほうがチャンスになったかもしれないけど、結果的にゴールにつながって良かった。広島が狙っているカウンターを逆にしかけられたことが良かったかなと。今日は0.何秒の駆け引きで勝てていたと思うし、あの場面でも自分が前に走れていたことと、トシ(高木)も前に行けていたことも含めて、ゴールにつながったと思う。いろいろな場面で駆け引きをできていた。
Q チーム2点目ではアシストの前のパスを出しました。
A 良い位置でボールを受けられたけど、トラップをミスした中で、2つめのトラップでピタっと止められたことは自分の中では大きかった。あとは映像を見てもらえれば分かるけど、いろいろな駆け引きがある中でボールを触らずに、2、3人を違う位置に向けさせた状態でボールを引いて、トシにパスを出した。自分の中では感覚が研ぎ澄まされていた中でプレーできていたので、引いた瞬間は慎三のところまで行ければ良いなと思っていた中で、パスを出せることが理想だったけど、トシがすごく良い動きをしてくれた。あとは得意なパスを丁寧に出すだけだった。
Q ファーストステージでの広島戦は悔しい結果に終わったわけですが、その広島戦に対しての思いの部分は?
A 自分のミスにより負け試合にしてしまった。あとは昨季も大事な場面でホームで広島に負けている。毎年広島戦は昨年とは違う自分になっているという気持ちで試合に臨んでいる。あまり焦りもなかったし、たとえPKが入っていてもチャンスはあるなと思っていた。ダラダラとした試合だったかもしれないけど、相手に合わせることなく自分たちのサッカーもできたし、良いカウンターをしかけられる形も作れた。みんな切り替えも良かったと思う。
Q 充実感の残る試合だったと。
A 良い内容のゲームはするけど、踏ん張れない試合もある中で、今日は切り替えも良かったし、自分の中ではボールを奪われたらボールを取り返したり、ウタカがボールを持った場面で守備をしたり、攻撃の選手が下がって守備をする場面もあったと思う。みんなの勝ちたいという気持ちがすごく出た試合になった。非常に疲れたし、しんどかったけど、満足できる試合ができた。
Q 疲れている中でも瞬時の判断が生きる場面が多かったです。
A けがをする前よりはコンディションが良くはないけど、もう少し走れるかなとは思う。けがをしてからコンディションが上がっているという印象はある。鳥栖戦、FC東京戦と次第に出場時間が長くなる中で、スプリントが多いぶん疲れるけど、スプリントの回数が増える中でも良いプレーができるようにすること。それが自分の課題だし、より突き詰めてやっていければと思う。
けがをする前はもっとシンプルに走れていたと思う。後半の終盤に疲れている中でも長い距離を走ってシュートまで持ち込んだ場面があったけど、疲れている中でも決められるような選手にならないといけない。そこを突き詰めていきたいし、4点目を取るか取らないかで、今後は得失点差が関わってくるかもしれない。疲れているかもしれないけど、決定機でゴールを決められないことは一流ではないと思うので、決められるようにしていきたい。
Q 今日はU-16日本代表が世界大会の切符を懸けた試合に臨みます。森山(佳郎)監督に育てられた身として、何かかけられる言葉があるとしたら?
A モリさんは育成年代では最高の監督だと思っているし、熱い思いで選手たちにも接してきていると思う。気持ちのない選手は試合に出さないだろうし、そうやって気持ちのある選手を作ってきたと思う。ゆとり世代が増えている中で、上下関係に厳しい選手たちが育っているかもしれない。期待したいと思う。
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