【無料掲載】2016YBCルヴァンカップ決勝・ガンバ大阪戦[長谷川健太(G大阪)][監督コメント]

○長谷川健太監督(G大阪)
決勝戦、勝つこともあれば負けたこともありますが、負けてこんなに清々しい負けというのも初めてです。選手はすべてを出し切って戦ってくれたと思います。両チームとも第1回のルヴァンカップ決勝にふさわしい試合をして、素晴らしいスタジアム、素晴らしい両チームのサポーターの前で、最後まで勝負にこだわって、両チームが出し尽くした試合をしたと思います。

細かい内容を言えば、もちろんいろいろあると思いますが、両チームの選手、特にうちの選手は2週間前は戦えないで敗れ去りましたが、この2週間でよくここまでの試合を見せてくれたと思います。最後のPKは本当に残念でしたけど、こういうゲームを続けていくことがチームの成長につながると思いますし、個人の成長にも、日本サッカーの成長にもつながっていくんじゃないかなと思います。

決勝戦で負けると、だんだん悔しさがこみ上げてきて、たぶん大阪に着く頃にはMAXになるのではないかと思います。なんであの時、ああしなかったのか、とか、なんで呉屋を指名したかな?とか(笑)。

最初は他の選手にPKを蹴らせようと思っていたのですが、その選手が拒否しました。蹴りたくないと。その後に呉屋と目が合った瞬間、「蹴ります」と言ったので、なんて勇気のある、すごい気持ちのある選手なんだと思いました。呉屋が外しましたけど、蹴らなかった選手、決勝戦のPKでは蹴りたがらない選手も中にはいて、そういう選手より本当に勇気のある、気持ちのあるPKを蹴ってくれたのではないかと思います。外しましたけど、ここから呉屋が成長してくれれば、いつかはまた、ガンバにタイトルをもたらしてくれるのではないかと思います。

ただ、泣いてなかったのはちょっとなあ(笑)。新人で外したら、すいません、すいません!って号泣するのがPKの常なんですけど(笑)。悔しそうな顔はしてましたけど、他の選手にいじられたというのもあるのかもしれません。これから、彼はこの悔しさを自分の成長につなげていってほしいと思います。

今日は最後の最後まで、足をつって、全員が戦ってくれましたけど、やっぱり勝たないと、サポーターも、チームも、戦っている選手も喜べないと思います。もし次の機会があれば、またタイトルを獲れるよう、しっかりとチームとして準備していきたいと思います。今日はありがとうございました。

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