【無料掲載】2016明治安田生命Jリーグチャンピオンシップ決勝第2戦・鹿島アントラーズ戦[石井正忠監督][監督コメント]

石井正忠監督(鹿島)
今日の試合、最初から厳しい戦いになるんじゃないかと理解していました。まず、失点してしまいましたけど、失点しても自分たちのやるべきことは変わらないと分かっていたので、そこでチーム全体がうまく対応できて追いついたことが今日のゲームではよかったと思います。あと、これだけ浦和レッズのファンが多い中、鹿島のサポーターが数少ない中、そのサポーターの後押しがあって、選手たちが本当に90分間戦ってくれたと思います。今年、タイトルを獲ることが義務づけられて始まったシーズンですけども、それが実現できて本当に今はうれしいです。あとは、90分間しっかり戦ってくれた選手を誇りに思います。

Q 準決勝で勝ち、決勝では1戦目に負けてから逆転勝ちしている。伝統の勝負強さがチャンピオンシップで見られたが、逆境の中で強さを見せられた要因は?
これは現場のスタッフ、選手だけでなく、クラブ全体の持つタイトルに向けての執着心だと思います。

Q 浦和は1点を取ってカウンターを狙うようになり、リズムが崩れたように見えたが?
私自身は、同点に追いついたことで逆にレッズに少しプレッシャーがかかって、特に後半に入ってからは何か前半と違ったような、勢いがなくなってしまったように感じました。あと、レッズの左サイドがバテてきているように見えたので、そこを徹底的に突くような攻めの形に変えました。

Q 今日、2点を決めた金崎選手を許したか?
どうですかね(笑)。足の状態があまりよくなかった中で点を取ったので、100パーセントには戻っていないと思いますけど、このチャンピオンシップに向けてはかなりコンディションも、得点感覚の部分も上がってきたんじゃないかと感じています。

Q クラブワールドカップに向けては?
まずは一つひとつ、対戦する相手に対して、短い時間ですけど分析しながら準備をしていきたいと思います。先のことは考えず、一試合一試合を戦いたいと思います。

Q 試合中の金崎選手を見ていて、どんな思いがこみ上げてきていたか?
特別な思いはありません。本当に、29人の選手の中の1人です。チャンスメイクもできますし、ゴールも奪えるので、非常に攻撃陣の中では中心になる選手だなと思います。

Q 鈴木優磨選手を交代で出した狙いと、最後に下げた理由は?
出したところは、もう1点奪いにいかなければ勝てないという状況だったので、点を取るために出しました。形はどうであれ、得点に結びつく活躍はしてくれたと思います。

さらに交代したのは、守備面でうちの右サイドハーフの守備のところで少し対応が遅れていた部分があったので。体力的な部分ではなかったと思うんですけど、後から聞くとPKを取った時に少し痛めた部分があったというので、その辺でパフォーマンスが途中交代した割には落ちていたので、その辺をしっかりする意味で秀平を入れました。

Q 久々のリーグタイトルを勝ち取ったことがクラブにもたらす意義は?
長い時間、Jリーグのタイトルを獲ることができなくて、今年はリーグタイトルを獲ることが義務づけられていました。それに対してまず、リーグタイトルを獲れたのは非常に価値のあることです。ここからまたチームが常に勝ち続ける、そのポイントになってくればいいのではないかと思います。

選手も優勝することによって成長しますし、また今回こうやってクラブに新たなタイトルを積み重ねることができて、クラブ全体がこのタイトルに向けてやってきたことが報われたと思います。その点でも、このタイトルはクラブにとって大きな意味を持つのではないかと思います。

Q クラブで初めて日本人監督としてリーグタイトルを獲った気持ちと、クラブワールドカップへの気持ちは?
うちのクラブはずっとブラジル人の監督が務めていましたけど、初めて日本人監督でタイトルを獲れたことはこれもひとつ、クラブにとって大きな意味を持つことだと思います。日本人の指導者にとっても、なにかプラスの部分が働いてくるのではないかと思います。

クラブワールドカップに対しては、先ほども言いましたけど、先を見ずに一試合一試合、対戦相手の分析をして、それに対して自分たちの戦い方、プラス対応の仕方を考えていきたいと思っています。

Q 小笠原選手の動きやチームへの貢献度? またS級ライセンスを取ったときの同期である高倉監督(日本女子代表監督)がU-20女子ワールドカップで銅メダルを獲得したが、それについては?
満男に関しては、チームへの貢献度は相当なものがあります。交代の意図としては運動量の部分、あそこの守備の部分で落ちてきていると感じたので、交代しました。でも、それまでのプレーは攻守においてチームの中心になりますし、満男がいるのといないのとでは、チームのパフォーマンスはすごく大きく変わってくるなと思います。これはもう、今シーズンを通して言えることだったと思います。

高倉監督ですけど、S級の同期で、何かある毎にメールをいただいたり、お互い励まし合ったりしながらやっています。今回銅メダルを獲れたことは私も喜ばしいことですし、おめでとうと言いたいです。

Q 前半に遠藤康選手と柴崎選手のポジションを入れ替え、後半に戻したことには意図があったのでは?
特に意図はないです。流れの中で変わったと思います。特に指示はしていないです。

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