【無料掲載】2017富士ゼロックススーパーカップ[ミハイロ・ペトロヴィッチ][監督コメント]

○ミハイロ・ペトロヴィッチ監督
長い中断があった後、ようやく公式戦が始まったが、両チームともコレクティブないいゲームをしました。前半の立ち上がりはうちの3バックが私の思っていたような形になかなかなりませんでした。相手のFKで0−1と先制されるまでは、選手たちはなんとか試合を進めてくれていました。先制された後、選手たちは攻めないといけないという意識が働いたのか、前掛かりの中でバランスを失い、ボールを奪われたらカウンターという形で2失点目を喫しました。

0−2でリードされる非常に厳しい展開でしたけど、後半は選手たちがしっかりと盛り返してくれました。後半に興梠が入って、特に攻撃に関して相手ゴールに迫ることができましたし、途中からは阿部をストッパーにして、長澤を入れて、宇賀神を左、右に関根という形を取って、いい攻撃の形は何度か作れたと思います。その中で2−2の同点に追いつく展開まで持ち込み、その後も我々の方が3点目に近い状況にあったのではないかと私は思っていますけど、残念ながらああいった形で失点してしまいました。もちろん、ああいった失点はあってはならないと思うし、ああいう形で失点するとその後に追いつき、逆転するのは難しいです。

Q 今日の試合でポジティブな面は?
0−2というリードされた展開で鹿島という強い相手、カウンターを得意とする相手に対して同点に追いつき、逆転してもおかしくない展開に持ち込めたことはポジティブなことだったと思います。

Q 柏木の欠場理由と、彼がいなかった影響は?
柏木は今シーズンに入って、非常に素晴らしいキャンプをし、トレーニングを積み重ねてきてくれたが、残念ながら昨日の練習の最後の方に足を痛め、今日は検査に行っています。診断はまだわかりません。これまでの試合の中で、柏木がいない中でもチームは内容のいい試合をして、勝ってきたこともたくさんあるので、彼がいなかった影響について私からコメントする必要はないです。

Q 長澤がフィットしているように見えたが?
長澤だけでなく、それぞれの選手がしっかりと我々の戦術を学び、我々のサッカーをしっかりとできるようになってきています。昨年の結果を見てもわかるように、我々のチームの選手を上回る選手を連れてくるにはそれなりの資金が必要です。ただ、我々は全体の年齢も考慮に入れながら、比較的若い選手を獲得しました。24歳前後の選手が我々のチームの中で前進することによって、我々はチームとして成長していくと思います。新しく入ってきた選手はどの選手に対しても時間と我慢が必要であると思います。

我々は74ポイントを昨シーズン獲得しましたけど、そのチームを上回る選手はなかなか存在しません。昨シーズンの選手たちを上回る選手たちはなかなかいないと私は思っていますし、新しく獲得してきた選手も時間をかけて成長して、学びながらそういった選手たちと競争していく、それが我々のチームづくりであり、哲学です。今年も昨シーズンの中心選手が、中心になって戦っていきますし、同じような状況、あるいはそこからさらに一歩前進していくようなプレーを見せること、それによって新加入選手たちも学び、成長していくと。そういう中でチームもまた一つ成長していけると思います。

キックオフカンファレンスの第2部で、一人のメディアの方から興味深い質問が来ました。各チームのレギュラークラスの選手を獲得していて、いい補強ができているのではないかというものです。J2の千葉、岡山、あるいはJ2に落ちた福岡、湘南といったチームのレギュラーを獲得したこと、それが全てのタイトル獲得を目標に戦っているチームにとって、昨シーズンに74ポイントを取ったチームにとって「補強」なのか。その質問は私に対し、少し冗談を言っているのではないかと思いました。新加入選手たちは、ユースから上がってきた関根、仙台から来た武藤だったり、清水から来た高木だったり、京都から駒井だったりと同じで、時間をかけて必ず成長していってくれると思いますし、そういう選手たちが戦力の底上げ、競争に絡んでいってくれると思います。

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