【無料掲載】2017明治安田生命J1リーグ第6節・ベガルタ仙台戦[渡邉 晋(仙台)][監督コメント]

○渡邉 晋監督
浦和対策ということで少しシステムを変えたり、前回の川崎戦を受けてメンバーを変えたりということで試合に臨みました。1失点目をするところまでは少し狙い通りというか、ボールを奪ってからのカウンターなどを見せることができたと思っています。なるべくゼロで推移する時間を長くしていくというところがゲームプランとしてありましたけど、1点を取られた後、もう一度踏ん張れるところがあればよかったと思っています。

ただ、前回の川崎戦とは違って、選手がボールを受けようとすることにはトライしてくれたと思っています。今日、選手は勇敢に戦ってくれたと思います。このような結果になったのはすべて私の責任です。しっかりとそれを受け止めてやっていきたいと思います。

Q 先制点を取られるまでは狙い通りに見えた。奪われた後もそれと同じようなペースで戦えていれば競ったゲームになったと思うが?
秩序がなくなったと思います。取り返そうというエネルギーを出してくれたことは間違いないですが、そこで少し自らバランスを崩してボールを奪いにいってしまったり、ボールを受けようとするときにいつも以上に立ち位置をずらしすぎてボールを受けようとしてしまったりしていました。それが通っていればチャンスにつながりますが、そこでミスが起きればカウンターの餌食になる、そういうというところがあったのではないかと思います。

Q これまでの3-4-3から3-5-2という形に変えていたが?
完全なミラーゲームにしてしまうと、個で破られるシーンが多くなるだろうと予測していました。あるいは、攻撃のときもそこで捕まりやすい状況なので、相手の圧力をまともに受けてしまう、その両方を外すためにあえて最初から立ち位置をずらして、攻撃のときには相手が来られないようなところで、少しビルドアップの部分を手厚くしながら全員が前進していくような形を取りたいと思っていました。

守備の部分でも、サイドの1対1に対してなるべくヘルプにいけるような人間を作り出して、そこを助けにいくということを狙いとしては持っていました。実際、1点目のところで入れ替わった状況で対応して、おそらくスリーMFの三田がサイドで対応せざるをえない状況になってしまいました。いつも通りの立ち位置で、永戸があそこにいっていれば、三田がおそらくヘルプに行けたのかなという悔しさがあります。全体の狙いとしてはそういったところでマッチアップをあえてこちらからずらすという狙いで今日の形にしました。

Q 秩序が失われたまま迎えたハーフタイムで、秩序を取り戻すためにどういう指示を出したか?
時間の経過を見て、3-4-3に戻そうという話をしました。実際、後半の割と早めの時間にそのような形に戻しました。もしかしたら、今までの5ゲームに比べると前へのパスが増えたかもしれません。ただ、それは3-5-2からの名残というか、少しバランスを崩してボールを引き出そうとしたところの、よかった点と悪かった点があったのかなと思います。今までのゲームに比べると、前への推進力を見せられたのかなという感じはしているのですが、3-5-2の名残を持ち出していると、奪われた後はバランスを崩してしまい、秩序を瞬間的には保てていたんですけど、継続して保つことはできなかったと思います。

Q 前半に関して、同じブロックを保ちながらやられてしまった印象があったが、そこは仕方のない部分があったのか?
いや、最終ラインが勇気を持ってスライドしてくれば、外の数的不利は防げたのではないかと思っています。この一週間、いろいろなシミュレーションをしてきて、浦和さんは相手の出方によってビルドアップの形を変えるので、今日のような試合になるというところは準備していました。最終ラインが思い切ってスライドをして、たとえば我々の左サイドで前進してくる森脇選手、関根選手の部分に我々のウィングバックと3バックの1枚が出ていけるような状況をもう少し勇気を持って作りだすようなことができれば、そういう部分も改善できたのかなと思います。ただ、相手のボールの動かし方のうまさも当然ありますが、守備の部分ではちょっとした勇気を持てずに、そこを押し出すことができなくて、ズルズルと重心が後ろにいってしまったと感じています。

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