攻撃偏重が裏目に。システムの不備を突かれ、鹿島に敗れる【島崎英純】2017天皇杯4回戦・鹿島アントラーズ戦レビュー

柏木は間に合わず

 柏木陽介は、やはりケガの状態が思わしくなく、鹿島アントラーズ戦には間に合わなかった。全体練習に合流した宇賀神友弥もベンチ入りメンバーには入らず、ラファエル・シルバ、李忠成もケガで欠場。現在の浦和レッズは野戦病院と化し、過密日程を戦う中で苦しい状況が続いている。

 堀孝史監督が天皇杯4回戦で先発起用したのは以下のメンバーだった。GK榎本哲也、ディフェンスラインは4バックで右から森脇良太、遠藤航、阿部勇樹、槙野智章。アンカーには青木拓矢を据え、インサイドハーフに武藤雄樹と長澤和輝を抜擢。両サイドは右・駒井善成、左・高木俊幸で、1トップにはズラタンが立った。指揮官は最近採用し続けている4-1-4-1を踏襲して強敵と向かい合う策を採った。そしてGK西川周作はリザーブ。また、DFマウリシオ・アントニオは今夏の移籍で天皇杯4回戦までの選手登録が間に合わず、FW興梠慎三は連戦を考慮されてベンチスタートとなった。また、堀監督体制ではスタメン起用されることが多くなった矢島慎也も、今回はベンチに控えた。

 かたや鹿島は右サイドバックの西大伍、右MFの遠藤康らが欠場したが、その他は現状のほぼベストメンバー。GK曽ヶ端準、4バックは右から伊東幸敏、植田直通、昌子源、山本脩斗。ダブルボランチは百戦錬磨の小笠原満男、”モンスター」”レオ・シルバのコンビ。右MF・中村充孝、左MF・レアンドロで、トップ下に土居聖真を置き、1トップに金崎夢生が立った。

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