魔の7分間を防げず、痛いドローゲーム【河合貴子 試合のポイント/明治安田生命Jリーグ第12節清水戦】
(取材・文) 河合貴子
ゲームコントロールも効かず。
暑気払いしたくなるような青空が広がった5月20日。「サッカー王国・埼玉」の名の下で、しっかりと清水に勝利を収めて美酒に酔いしれたいところであった。
だが、たった一発のスーパーゴールで試合の流れが激変したのだ。スーパーゴールを決めたのは、鄭大世選手であった。鄭大世選手のゴールを皮切りに、わずか7分間で3失点。逆転ゴールまで決められたが、74分にハットトリックとなる興梠慎三選手のゴールが決まり3-3の痛み分けとなった。勝ちきれる試合でもあったが、負けてもおかしくない試合でもあった。
立ち上がりから主導権を握ったのは、浦和であった。1分に李忠成選手から左サイドの関根貴大選手へと展開すると、関根選手の仕掛けから武藤雄樹選手がマイナスパスを李選手へ、李選手が溜め作り落としを興梠選手が、左足で放ったダイレクトシュートはゴールポスト直撃!ゴールこそ決まらなかったが、浦和らしい攻撃を魅せていったのだ。
清水は、前線の鄭大世選手とチアゴ・アウベス選手が献身的にプレスを掛けて、ボールサイドに素早くスライドする守備をしてきた。前プレスから奪ってショートカウンターを仕掛ける攻撃もあったが、浦和がゲーム全体を支配をしていたのだ。
24分には興梠選手の個人技が光るオーバーヘッドシュートが決まり、1-0で前半を折り返した。そして57分には、駒井善成選手の仕掛けから相手DFを抜き去り入れたクロスに興梠選手が見事なヘディングシュートを叩き込んで2-0とした。ここまでは、理想的な試合の展開であった。
しかし、ここから浦和にとって魔の7分間がやってきたのだ。
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