独立映画鍋の責任を問う-厄介な「レイシストカウンター」批判 13(松沢呉一) -2,006文字-
「クラウドファンディングに協力した人たちに届いた「怪文書」-厄介な「レイシストカウンター」批判 12」の続きです。
独立映画鍋への公開質問状
「レイシストカウンター」のクラウドファンディングは、自主制作映画の環境作りを目指す特定非営利活動法人独立映画鍋がMotionGalleryと組む形で運営されているサイトでなされたものです。
「クラウドファンディングを検証する 4」で、映画関係者が「独立映画鍋としても対応を迫られることになると思う」と発言しています。彼は独立映画鍋のメンバーではないのですけど、決しておかしな団体ではなくて、しっかりした団体というのが外から見た彼の評価。
であるならば、ほっといても対応するのだろうと私は思っていましたが、ここまでなんら動きは見えません。このまま放置かよ。
つうことで、本日、独立映画鍋宛に質問状をメールいたしました。
以下。
ライターの松沢呉一と申します。
すでにお聞き及びかと思いますが、わたなべりんたろう監督「レイシストカウンター」を巡ってのトラブルがいくつか起きております。
以下をご参照ください。
https://www7.targma.jp/vivanonlife/category/レイシストカウンター/
ひとつは著作権侵害です。監督自身がすでに認めて、作品を封印すること公表しております。著作権侵害は複数あって、そのひとつの権利者との話し合いがこれから始まるところです。
もうひとつはクラウドファンディングです。単に映画の出来が悪いこととは違い、あからさまな著作権侵害をやっている映画、つまり無条件に欠陥のある映画で金を集めたこと自体が、クラウドファンディングを無効にするものだと私は考えております。
さらに、クラウドファンディングで出資者に約束したことを履行せず、指摘されてから慌ててチケットを送ったり、試写会を開いたりしております。その結果、チケットは公開開始以降に送付されており、スケジュールの調整ができず、行けなかった人もいらっしゃいます。
このようなやり方に対して複数の出資者が抗議していますが、監督は無視を続けています。
この点においても、このクラウドファンディングは無効だと考えます。
このようなクラウドファンディングが、貴団体に属する監督によって貴団体のシステムを利用してなされ、なおかつ貴団体のサイトでも宣伝をしている以上、貴団体も一定の責任を負うものと考えております。
しかし、外から見る限り、貴団体はここまでなんら対応しているようには見えません。
以下、お答えいただけますでしょうか。
1.このようなトラブルを把握していましたか?
2.把握していたのであれば、事実関係の確認など、なんらかの対応をしておられますか?
3.把握していなかったのであれば、これから対応をする予定はありますか?
4.このようなトラブルがあった場合、どう対応するのかの規約、内規等は存在するのでしょうか?
以上の質問は、ウェブマガジン「ビバノンライフ」でも公開する予定ですので、回答も公開できるものをお願いします。
2015年6月5日
回答があり次第、こちらで報告いたします。
追記:独立映画鍋からの回答がありました。こちら。
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