高校生が安倍政権を倒す-8.2渋谷高校生デモの衝撃(松沢呉一)-2,724文字-
高校生たちが見せてくれたもの
昨日は仕事をしなければいけなかったのですが、気になって渋谷の高校生デモに行きました。なおその思いを整理しきらないくらいに感情を揺さぶるものがありました。
スタート直後は、さすがに緊張した様子で、コールが先走ったり、リズムが合わなかったりしていたんですけど、すぐにテンポが合ってきて、声がきれいに重なり始め、これはヤバいなと。
汗を流しながら懸命に声を挙げる高校生たち。あの声で「ノーパサラン」「立ち上がれ」とコールする彼らを見ていると冷静ではいられませんでした。
丸井の間を抜けた辺りで、私は歩道の隅に行ってタオルで顔を拭いていたのですが、拭いていたのは汗だけではありませんでした。
高校生が意思表示することの必然と困難
彼ら自身が言っていたように、選挙権が引き下げられたのだから、高校生が政治や社会について考え、意思表示をするのは当たり前であり、それを避ける風潮はおかしい。その前に、選挙権があるのに、目の前で法規範の根幹と言える憲法を政権が踏みにじることを看過している大人たちがおかしいってことでもありますし、選挙権がないからこそ路上で意思表示する資格があるってことだったりもするんですけどね。
しかし、高校生が顔を晒してあのデモをやるのは並大抵の覚悟ではないはず。中にはあえて学校の制服で参加したのもいます。中学生も混じっていたらしい。
これも彼ら自身が言っていたように、学校の友だちだって理解してくれるわけではない。異端視されてひやかされる。それでも、学校を超えて、地域を超えて立ち上がったあいつらはすげえなと心底感服しました。
その結果、彼らは同世代が経験できないことを経験し、同世代が得られないものを得たはずです。
どうせ「ネトウヨ・へサヨ」連合軍は、これに対しても揶揄してくるのでしょうが、おまえらまとめてクズな。
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