これまでのポルノ批判が成立しないCAM4-毛から世界を見る 24- (松沢呉一) -3,330文字-
「ライブチャットで児童を完全排除できないわけ-毛から世界を見る 23」の続きです。
CAM4は無敵
CAM4は本当に楽しい。ここしばらくネットの接続不良が続いていて、見られないのが残念です。
米国方式のライブチャットはこれまでのポルノ批判がほとんど成立しません。ヒューマンライツ・ナウのような道徳団体も批判しにくいでしょう。「AVをやめてこちらに出ましょう」と推奨すればいいのに。
リスクなく出られるようにするためには、刑法175条を撤廃する必要がありますので、そちらにも力を注いでいただきたい(「海外のサーバーであってもわいせつ動画の配信は違法」に補足しなければならない判例が出ていたことがわかったので、そのうちやります)。
プロ枠に出ている人たちは、運営からの誘いかけがあるかもしれないですが、あとは自主的に出ていますから、「強制」「強要」と難癖をつける余地はありません。
カップルで出ていることもあるし、グループで出ていることもあります。単独で出ている場合でも、撮影者がまた別にいるケースもあります。何人もが食っていけるほどは儲からないので、配偶者だったり、恋人だったり、セフレだったり、友だちだったりでしょう。
「夫に出ろと強要された」といったケースがあったとしても、あくまで個別に解決する話でしかありません。
「そんなサイトとは知らずに出たら、コメント欄に世界の男の人たちが“脱げ”と書いてきたので、怖くてイヤだと言えませんでした」なんて言い分が通用するのは日本だけ。「女は意思表示もできない存在であり、一人前に扱ってはいけない。子どもと同じ扱いにしろ」と考える差別者に満ちている日本だけ。
※このSSの中継は面白かったな。カメラを装着したバッグをカーゴに入れてスーパーを歩きまわる中継。「この人は何をする気だろう」とドキドキしてしまいました。世界の数百人が固唾を呑んで見守る中、とくに何をするでもなく終了。あんなに緊迫するスーパーからの中継は初めてです。私は観なかったですけど、たぶんそのあとうちに帰って、スーパーで買ったニガウリを使ったショーでもやったんじゃないでしょうか。
CAM4に搾取なし
米国型ライブチャットには「搾取」もありません。「CAM4の魅力を語る」で、出演者はどうやって金を得るのかの説明をしたように、振込手続きはそれ用の会社を通していて、ここで手数料は抜かれると思いますが、金の授受は視聴者と直接なされています。運営側の利益は広告料と会員料です。
有料会員になると、出演者と視聴者が直接コンタクトをとることもできて、とくに米国内ではZIPコードで相手のいる場所を探せます。出会い系の機能もあるわけです。
ここでは金銭授受のあるセックス等がなされていることが想像はできますが、表立って勧誘をしない限り、個人対個人の単純売春なので、取り締まりは不可能です(米国の場合、不特定多数に向けた勧誘は州法によって取り締まられたり、取り締まられなかったりするはず)。
※エロ画像がありますので、18歳以上の方のみ先に進んでください。
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