人類の歴史がまた一歩前に進んだ—チンコ調査 3-[ビバノン循環湯 174] (松沢呉一) -4,140文字-
「女王様たちがチンコに挑む—チンコ調査 2」の続きです。
チンコのことはゲイに聞け!
風俗嬢たちは口ほどにもなく、女王様やM女たちも不振に終わった。そこでゲイである。もしゲイを対象として同じ実験をしてもなお顕著な結果が得られなかったら、このことは発表せず、「顔や体型とチンコの間には相関関係があるのか否か」というテーマは謎のまま残しておくことにしようかとも思い始めていた。
悲壮な気持ちで、懇意にしてもらっているゲイ雑誌「バディ」の編集部に向かった。年末進行の真っ只中に突然伺ったのだが、編集者らは非常に親切に協力してくれた。
最初にトライしてくれた渡瀬氏は、なんと、風俗嬢が出した最高点数3点を早くもゲット。
続く柳沢氏も3点をゲット。とても偶然とは思いにくい。これまで誰も達し得なかった得点がこの編集部から出るに違いない。私は興奮を押さえられなくなっていた。
柳沢氏によると、一般的によく言われるような鼻と男性器の関係は当てにならず、それよりも指の形状とチンコは近いという。そう言われてみると、私の指は太くて短い。チンコもまあまあそんな感じ。いずれ調べてみる価値がありそうだ。今回の写真では指まではわからないので、次にこれをやることがあったら、手の写真が必要かもしれない。
最高得点をあっさり達成!
3人目はサービス松井氏。体験豊富なので、彼はイケるのではないかともっぱらの前評判である。
松井氏はスムーズに写真を組み合わる。私の心臓は高鳴った。そのスピーディな手さばきが鮮やかだけじゃなく、次々と正しく組み合わせていくのだ。
なんと松井氏は4人正解。24名の風俗嬢、女王様らの誰もが成し遂げなかった偉業をこうも易々とやってしまうとは。4点ということは、あと一人当てれば、自動的にもう一人も当たるのだから、満点の一歩手前ということである。
「間違えた2人は、迷ったんですよ」と松井氏。松井氏はそれぞれに根拠があって当てていて、特に勃起力が最も高いチンチンと巨根は自信があったという。
「痩せた人は皮下脂肪が邪魔をしないので、本体が外に出やすく、勃起角度も高いということになる」
なーるほど、論理的である。肉付きは気にしても、勃起角度まで検討した風俗嬢は一人としていなかった。
「あと、僕の体験から言うと、おとなしそうで、洋服や髪形に気を使っていない人に、いいチンチンをした人が多い」
これは「唯チン論」にも通じる卓説である。いいチンチンを持っている男はそこはかとない自信を抱いている。その自信の故に穏やかな印象を醸し出し、格好に気を使う必要もない。一方、自信のない人間は外側を気にする。表向き強気に見せようとする人ほど、その実小心者だったりするものだ。
風が吹けば桶屋が儲かるみたいな話だが、現に4点を出した松井氏の言うことだから説得力があり、ここまでのことを語った風俗嬢もいなかった。
「女性は、そのものに対して愛情がないんだと思いますよ」
まったくもってその通り、「なのに風俗嬢らは高い金取りやがって」と、無闇な腹立ちに襲われる。
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