松沢呉一のビバノン・ライフ

昭和初期の女学生の体格は今とそれほどは変わらない—女言葉の一世紀 55-(松沢呉一) -2,940文字-

ブルマーかスカートか—女言葉の一世紀 54」の続きです。数字がいっぱい出てくるので、しばらくの間は算用数字と漢数字が併用になってます。気にしないでください。

 

 

 

身体検査の発表

 

vivanon_sentence「女学生はどんな格好でスポーツをしていたか」の結論が出ないまま、話はお茶の水女学校に戻り、注目の身体検査であります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

各年の合計を年で割ると、153.7センチです。

この数字はその年の本科の1年から5年までの平均だとすると、この数字はヘンです。現在の高校2年生(16歳女子)の平均が157.5センチ、高校3年生(17歳)が157.7センチです(平成28年度学校保健統計より)。これ以降はほとんど伸びないので、これが日本女性の平均値としてもいいでしょう。

これに比すと、お茶の水女学校の生徒は今より4センチ弱低いですが、昭和七年と比較すると、2センチも違わない。今時の小娘は160センチくらいあるのかと思っていたので、案外差が少ない。

高等女学校の1年生は現在の中1です。このあとまだまだ伸びる。16歳なり17歳なりで比較すると、抜いてしまう。それはないでしょう。

そこで、比較のため、札幌市立高等女学校の数字を見てみました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

next_vivanon

(残り 2578文字/全文: 3366文字)

ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。

ウェブマガジンのご案内

会員の方は、ログインしてください。

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ