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【ご好評にお応えして無料記事・再!/今週の小平】FC東京、小平にて始動/その2「1月18日、19日の練習レポート」(2014/01/19)

◆練習レポート 1月18日/19日

まとまって走ることを求められた18日の練習

まとまって走ることを求められた18日の練習

1月18日始動日は、午後に森重真人など選手参加のイベント「FC東京こどもサッカー教室」(西川サッカー教室/JCOMサッカー教室)、そして「FC東京2014シーズン新体制発表記者会見」が控えていたため、午前のみの一部練習となった。
羽生直剛の「帰ってきちゃいました」挨拶のあと、フィールドプレーヤーとゴールキーパーに分かれてアップ。フィールドプレーヤーは手を使ったパス(キャッチボール)のあと、やはり手を使ったハーフコートのボールゲーム(フィニッシュはヘディング)に勤しんだ。このゲームでのファーストゴールは右サイドからのスローを決めた渡邉千真。ボール保持者はパスをするルールでおこなっていたようだが、平山相太はボールを持って走り出してしまい、詰めかけたギャラリーの笑いを誘っていた。

手を使ったボールゲーム

手を使ったボールゲーム

水を呑み休憩したあとはフィールドプレーヤーが三組に分かれてコート外周をランニング。そのあと休まずに動いて行きを整えながら様々なヴァリエーションのリフティングとドリブルをおこない(「ヘッドダウンするな」と指示)、もう一度休憩を入れたあと、再び三組に分かれてさきほどとは逆方向に走る。同伴して並走する各コーチは「(班で)まとまって走る」「時間を守る」を徹底させ、ただむやみに走るのではなく、約束事を守り考えながらのトレーニングを心がける。この、こまかいところに気を遣い、ただむやみに動くのではなく考えて練習に取り組む姿勢は練習のあらゆる局面で見られることだ。

次にゴールキーパーを交えての、本格的なサッカーのハーフコートゲーム。フォーメーションは4-1-2-3で、それぞれのチームのセンターフォワードは平山相太と渡邉千真、アンカーは米本拓司と高橋秀人が務めた。平岡翼がカット・インしてドリブルで切れ込むとギャラリーがどっとわく。平岡特有のスピード感は誰の眼にもあきらかだ。

19日は二部練習。12時前に午前練習を終えた選手たちは急いで引き上げ、13時頃までに食事を済ませて14時から午後練習に取り組んだ。
目についたのは相手のディフェンスなしでおこなう攻撃の戦術練習。ザックジャパンのそれのように、静止状態またはゆっくりしたテンポでポジションと選手間の距離、動き方とボールの運び方を確認。しっかりと戦術を叩き込んでから実際のプレーに移行していた。

中盤の下がり目から前線に向けて自らパスを繰り出すマッシモ フィッカデンティ監督

中盤の下がり目から前線に向けて自らパスを繰り出すマッシモ フィッカデンティ監督

4-1-2-3の「4」はオレンジ色のビブス、「1-2」は白のビブス、「3」はビブスなしで「DF/MF/FW」のちがいが明確。ディフェンスラインからアンカーの高橋秀人にボールが入り、また4バックへ。サイドバックのオーバーラップと攻撃のスイッチが連動してタテにスピードアップし、中盤と外側とでボールを出し入れしながらフィニッシュする。

マッシモ フィッカデンティ監督によれば「きょうはシンプルにディフェンスラインからの展開をやってみた程度」とのことらしいが、それでもやたらにパスを廻すのではなく、相手の守備にかからないようにスイッチを入れてボールを運びそして崩そうという狙いは感じられた。

そのあとは前日に似た手を使うボールゲーム。やはりこの日も平岡が走るとギャラリーがどよめいた。この俊足はいつお披露目されるのか。

FC東京は22日から二週間の遠征に出発。沖縄国頭キャンプでフィジカルをつくり、香港でのAETカップを経て帰京する。そして一週間を小平で過ごしたのち、宮崎都城キャンプへ。まだチームづくりは始まったばかりだが、全体練習を眺めただけでも、米本拓司の言う「新しい歴史」の萌芽は感じられた。

選手たちの口からこぼれてくる言葉の多くに「こまかい」という、練習に対する印象が含まれている。ディテールにこだわった取り組みを積み重ねていくとどうなるのか。一年後が楽しみだ。

静止した状態で説明、内容を浸透させてから前線へボーrを運ぶトレーニングをさせるマッシモ フィッカデンティ監督

静止した状態で説明、内容を浸透させてから前線へボールを運ぶトレーニングをさせるマッシモ フィッカデンティ監督

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