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コメント◆J1第16節新潟対東京/河野広貴、武藤嘉紀、吉本一謙、東慶悟「ベンチの選手も一丸となってやれている。ニュウさん(羽生直剛)含め、みんないい準備ができている」(東)[4,305文字](2014/07/24)

コメント◆J1第16節新潟対東京/河野広貴、武藤嘉紀、吉本一謙、東慶悟

マッシモ フィッカデンティ監督は「暑いときはボールを保持しなければいけない」と言っていたが、対アルビレックス新潟戦に於ける東京は、その目的を達成できなかった。主に連戦の疲労が原因だろう。ベンチにいた東慶悟はそこを改善点として挙げている。また東は、権田修一から、選手が疲れているのでいい準備をしようと、ハーフタイムに声をかけられている。こうしてセカンドハーフは渡邉千真、東慶悟、羽生直剛が前線からの守備とボールを保持してマイボールの時間をつくることに身を砕き、結果として逃げ切りに成功することになった。

攻撃に於いては、ボールが保持できていないことを前提に、パスワークではなく河野広貴が自ら運びチャンスメイク。見事なラストパスで武藤嘉紀のゴールを呼び込んだ。そしてこの武藤のかたちは、マッシモ フィッカデンティ監督から受けた指導の賜物でもあった。マッシモ フィッカデンティ監督は若手や昨年に出場機会のなかった選手たちのミスを許容し、成長を促してもいる。決勝点はその取り組みの成果であるとも言える。

長期的に先を見据えた指導。プレーの幅を拡げるトライ。戦術理解。試合に対する準備。状況に合ったプレーができる判断。勝つための役割を果たせるベンチメンバー。選手たちの言葉からは、いま東京に起こっていることのもろもろが読み取れ、上記のようなストーリーを組み立てることができる。一読されたい。

◯河野広貴の談話

(アシストについて)一個ためて最初のタイミングで上げようと思ったらまだ中が入ってきていなかったので、ちょっとためてから上げました。
きょうはウチはボールをうまく廻せていなかったので、ああいう、モリゲ(森重真人)からですけれども、跳ね返したのを拾ってターンできたらなるべくゴールに行こうという。あれはたまたま抜けたのでよかったです。

連戦でみんな疲れていたので、なかなかうまくはいっていなかった。前がしっかりキープできていなかったですけれど、みんなでうまく守った。よっち(武藤嘉紀)が獲ってくれたので、よかったです。

中はけっこうガチガチだった。けっこう相手のボランチもいいし、あそこでキープするよりは、サイドに流れたほうが余裕があって。みんな疲れていたから、サイドでキープするというので、ちょっと流れていました。

◯武藤嘉紀の談話

(ゴールの場面)自分は入っていくだけのいいボールでした。一瞬で自分のスピードが(相手ディフェンダーに対し)優るということはわかっていましたし、監督も真ん中のふたりはあまりスピードがないと言っていました。監督はいつもゴール前にしっかり入っていくことを指導してくださっていたので、きょうはそれを実践できてよかったなと思っています。

(足の裏で蹴った理由は)ふかさないようにするのと、相手より一歩先に触るためには足の裏しかなかったので。足の裏でしっかり押し込もうと思っていました。ああいうケースは正直少なくて自分はドリブルで仕掛けていくタイプなんですけれども、練習のときからクロスの際におまえのスピードなら前に行けば絶対に獲れるとずっと言われつづけていたので、きょうはそれが初めて試合でできた。自分としてもヴァリエーションが増えた気がしますし、いままでああいうゴール前に入って相手より先にさわってゴールというものはなかったので、ひとつ成長できたんじゃないかと思っています。

(前節獲れなかったことで今節は是が非でも獲りたいと明言していたが、プレッシャーではなく決意を強める結果になった?)
このあいだ勝点2をこぼしてしまった。きょうは自分の得点でチームをなんとか勝たせることができればと思っていました。それは実行できたんじゃないかなと思っています。

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