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【特別無料記事/マッチレポート】レポート◆J1第20節鳥栖対東京、渡邉千真、リーグ戦では2013年8月31日以来となる約一年ぶりのゴールと先制点のアシストで貴重な1勝に貢献! (2014/08/16)

レポート◆J1第20節鳥栖対東京、渡邉千真、リーグ戦では2013年8月31日以来となる約一年ぶりのゴールと先制点のアシストで貴重な1勝に貢献!

お盆休みの8月16日、全国各地でJリーグディビジョン1第20節がおこなわれた。アウエー、ベストアメニティスタジアムに乗り込んだFC東京は、前半と後半の序盤にゴールを重ねて0-2で勝利。連続無失点を継続した。これで中断明け以降のリーグ戦は4勝2分け。6試合で失点はわずか1と堅守が光っている。5位に浮上した東京は20日水曜日の天皇杯対松本山雅FC戦を経て、23日の次節、単独首位に躍り出た浦和レッズと戦う。

◯前半5分 鳥栖0-1東京

東慶悟が負傷、遠征に参加していない東京は、メンバーに復帰の羽生直剛が右インサイドハーフで先発。前線は左から武藤嘉紀、平山相太、渡邉千真の3トップで形成した。ここのところ、武藤嘉紀とエドゥーの2トップ+河野広貴のトップ下で構成した4-1-2-1-2を採用していたが、この日は4-1-2-3。「4-3」を基本としながら、前線に入る選手の特徴や対戦相手との関係から、3トップか2トップかを決めるやり方なのだろう。

先制点は前線からプレッシャーをかけて押し込んでいた序盤の時間帯、前半6分に生まれた。これだけ押し込んでいれば、どうやっても点を獲られる気配はないという安定した状態のなかでの得点。高橋秀人から徳永悠平に出たボールが右前にいた渡邉千真へ。渡邉千真が少し深めにボールを運んでから左方向にマイナスに戻すと、そこに入り込んできたのは米本拓司! 落ち着いて振った右足のシュートがゴールネットを揺らし、東京が1点のリードを奪った。

ことしから取り組む新しいフォーメーションで、選手には中盤が攻撃のポジションなのか守備のポジションなのか捉えにくいところもあったようだが、特に中断期間以降、攻撃の意識が上がってきている。米本のゴールはその成果と言えるかもしれない。
両チーム通じてのファーストシュートで鳥栖の出鼻をくじいた東京。久々に先発した渡邉千真にアシストという結果がついたことも含め、幸先よい出足と言えた。

試合後のヒーローインタビューでは、米本は次のように語っている。
「いま調子がよいなかで首位のチームとやるということ気持ちが入っていたが、それが結果にあらわれてよかった。枠に入れようと思ってしっかりミートしたら枠に飛んでくれた」

◯鳥栖の反撃をいなす

さっそく反撃に出た鳥栖は前半7分、左から豊田陽平をめがけたクロス。この際のプレーで権田修一が倒れ、ひやりとさせられるが、無事プレーに復帰する。
10分には豊田陽平が中央を抜け出しかけるが、徳永悠平、ついで高橋秀人が応対して危機を防いだ。
12分には藤田直之の左ロングスロー。これを平山相太がヘディングでクリアするも、東京はラインを押し上げきれない。鳥栖の波状攻撃となり、安田理大に放り込みを許す。しかしこれはオフサイド。東京ががまんで耐え切る。

その後も鳥栖の攻撃を受けながらしのぐ展開。32分には鳥栖が極端に前がかりな状態で、人数をかけた攻撃に出る。中央の守備を固めていたこと、鳥栖がそこに人数を割いたこともあり、中央の金民友からパスが送られた左はフリーの状態。やすやすと安田理大が上げたクロスを水沼宏太がヘディングするが、これはゴール左に逸れた。

前半アディショナルタイムにも鳥栖は押し込むが、東京が築いたブロックの周囲から中にボールを入れられず、ミドルも撃てない(東京が撃たせない)。
結局、警戒していた鳥栖のクロスに失点を喫することなく、0-1のままハーフタイムに突入した。

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◯後半7分 鳥栖0-1東京

49分、鳥栖ゴールキーパー林彰洋に渡邉千真のしつこいチェイシング。
9番の存在感が際立っている。
51分には右にいた渡邉千真から武藤嘉紀、米本拓司と渡り、先制点のときに似た雰囲気に。その直後だった。左に流れたボールを受けた太田宏介がクロスを上げる。これを鳥栖ゴールキーパー林彰洋が弾くと、なんとボールは渡邉千真の足許へ。こういうごっつあんを確実に決めるのが9番の真骨頂。落ち着いてシュートを撃ち、渡邉千真がゴール!
2013年8月31日の2013J1第24節対サンフレッチェ広島戦以来、約一年ぶりとなる得点で東京が2点のリードを奪った。
「早い時間帯に追加点を奪おう」というマッシモ フィッカデンティ監督の指示どおりの得点だった。

試合後のヒーローインタビューで渡邉千真は次のように語っている。
「チームが勝てたことがいちばんよかったと思います。獲れなかったのでチームに迷惑をかけた。左サイドから上がってきてこぼれてきたので、合わせるだけだった。守備陣がしっかり守ってくれている。攻撃でもっと獲れる場面があったので、そういうところを決めていきたい」

その後、東京は72分、羽生直剛に替えて三田啓貴、77分には武藤嘉紀に替えて石川直宏を投入。4-4-2系のフォーメーションに変更してサイドを閉じると、いよいよ鳥栖は攻め手がなくなる。
88分には殊勲の渡邉千真をベンチに下げ、河野広貴がIN。アディショナルタイムには岡本 知剛のヘディングもあったが、これも権田修一がキャッチ。
安定と気迫のディフェンスで鳥栖の攻撃を跳ね返し、役者が決める文句なしの内容で、東京は勝点を32に積み上げ、上位4強にあと一歩のところまで迫った。

リザルト◆J1第20節鳥栖対東京

2014Jリーグ ディビジョン1 第20節
2014年8月16日 19:04キックオフ ベストアメニティスタジアム
サガン鳥栖 対 FC東京【入場者数】18,100人

<勝点37→37>サガン鳥栖0-2(1st:0-1)FC東京<勝点29→32>
【得点者】米本拓司(5分、FC東京)、渡邉千真(52分、FC東京)
【警告】キム ミンヒョク(12分=サガン鳥栖)、高橋秀人(61分=FC東京)

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