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【第5報】Review◆明治安田生命J1リーグ 第3節 ヴィッセル神戸対FC東京/前田遼一のベンチ待機をどう見るか、序盤の戦力運用(2015/03/24)

Review◆明治安田生命J1リーグ 第3節 ヴィッセル神戸対FC東京/前田遼一のベンチ待機をどう見るか、序盤の戦力運用

期待感が低くなるなかでの開幕戦での「健闘」と言える引き分け、第2節ホーム開幕戦では一転、「不安」を抱く引き分け。対照的な勝点1のあと、連戦となるミッドウイークのJリーグヤマザキナビスコカップ初戦では、昨年同様、大幅にメンバーを入れ替えて会心の逆転勝利。上向きの機運を逃さず、FC東京は明治安田生命J1リーグ第3節でリーグ戦初勝利をものにした。これは戦術とローテーションを考慮した運用の成功と考えることができるかもしれない。

J1第1節と第2節のあいだはきっちり中一週間。したがって先発メンバーの変更はなかった。しかしつづくナビスコ第1節とJ1第3節のあいだは中三日で、この三連戦を、まったく先発メンバーを変えずにこなすことは少々難しい。何人かを入れ替えることは必至だった。

まず太田宏介。試合が近くなるぎりぎりまで治療をつづけて先発しても途中交替が2節つづいた状況で、もし水曜の試合に出たら太田の脚が壊れる。しかし治療を優先してリーグ戦のみに照準を絞れば、中八日で完全な調整ができる。そのほか、米本拓司と梶山陽平が同様の理由で「おやすみ」をもらった。ナビスコの左サイドバックは丸山祐市、アンカーは高橋秀人、インサイドハーフは三田啓貴が担うことになった。

そのほかにもメンバーの入れ替えはあった。カニーニと羽生直剛がそれぞれ吉本一謙に変わり、前線も河野広貴と前田遼一が石川直宏と林容平に変わった。
じつは練習試合などでは石川、林、東が前線を組んでいて、彼らは非常によいプレーをしていた。ボールを持ったらサイドに出て深くえぐってクロスを入れるか、ウラに飛び出す。まず個で行けるところまで行く。ナビスコでは彼ら三人のアグレッシヴなプレーが主役となり、三田、途中出場の羽生直剛、そして武藤嘉紀は助演男優賞ものの働きにまわった。
高橋、吉本、丸山も石川たちと同じチームでプレーしていた。開幕からの二戦で先発していない選手たちの好調がそのまま発揮された結果の初勝利だと言っていい。安定の守備+個を活かした攻撃という「セカンドチーム」のよさが十二分に表現されていた。

こうなると、では先発メンバーは何をやっているのか、ということになるが、彼らの出番はあらためてJ1第3節にやってきた。

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