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【無料記事】この思いよ、トップチームに届け。前節の初勝利を糧にあすの栃木戦に臨むU-23戦士たちの声(2)佐々木渉「若手がどんどんJ1に行けるように、まずはJ3で、みんなでしっかりやりたい」(2016/05/01)

4月24日におこなわれたJ3第6節対ガイナーレ鳥取戦の決勝ゴールは、後半7分にユ インスが決めたもの。センターバック岡崎慎からのボールを受けた林容平が起点となったが、彼とインスの中間でMVP級の働きをした男が佐々木渉だった。故障が長引き、FC東京
U-23の試合に出場したのも第3節と遅かった。声はどちらかと言えばか細く、細面で病弱な青年といった感のある若者だが、思考は論理的で芯が強そうな性格をしている。

佐々木にゴールの場面を思い出してもらった。得点につながったシュート。そのこぼれ球をインスが決めたわけだが、どういう状況だったのか――。
「林(容平)くんが左サイドで起点をつくってくれて、そこのマイナスのボールが、すごくいいボールとなって(中央付近にいた自身の足許に)来たんです。もうそのときにはゴールまでのシュートコースが空いていたので、迷わず撃ちました」

一瞬だったが、林のパスはきわめて正確で、その瞬間だけはシュートコースができていた。そしてペナルティボックス内には、佐々木、生地慶充、インス、平岡翼と、4人いた。あそこまで攻め込むことができ、かつ人数を多くかけられたシーンはいままでなかったのではないか――と訊ねると佐々木は同意した。
「いままでJ3の試合を観ていたのでわかるんですけれども、たぶん、あそこでシュートを撃てていなかった。まずあそこまで運べていけていない部分もありましたし、そういう回数が少なかったからゴールが生まれなかっただけで。これからどんどんああいうチャンスはつくっていけると思います」

攻撃が単発のドリブル、一回のパスだけでぶつ切りになっていることが多かった東京U-23。もうひとりだけ絡めばゴール前のフィニッシュまで行けるのに、と思うシーンは、観ている側としても多かった。プレーヤーにもその実感はあったらしい。
「ひとそれぞれ、みんな個性があるので、うまく噛み合っていない感じはありました。そういう個性を大事にしながら、うまく噛み合うように、みんながやり始めているところなので。これがどんどん噛み合っていけば、ふつうに毎試合勝てると思うし、そういうところをいま探している最中なので。練習もみんなでいっしょにできている(※トップの全体練習中に)から、どんどん合わせていけたらいいと思います。(本職ではないボランチで貢献していきたい?)まだ全然貢献できていないですけれども(笑)、そういう気持ちは常にあって。プレーだけでなく、いろいろなところから支えていけるようにしていきたいです」

佐々木のプロデビューは2014年9月23日のJ1第25節対徳島ヴォルティス戦、後半42分からだった。その時間帯には後半33分から出場の梶山陽平がいて、ふたりの息はぴたりと合っていた。気の利く選手がふたり以上いると、コンビネーションがつながりやすいのだろうか。
「そうですね、同じ感覚でボールを持って何かができる選手がもっと多くいれば、そういう時間をもっと多くつくれれば、必然とボールを持てる時間も増えると思いますし。いまけっこう、焦ってじゃないけど、ボールを落ち着いてマイボールにできていないので、その時間を増やせるプレーを自分はしたいです。(トップで足りない要素?)そうですね、攻撃を、なんだろう、もっとこう、自分でひとりふたりかわして、フリーにさせるようなプレーをしたいです」

圍謙太朗は「トップに元気が足りないからおれらが持っていかないと」と言っていた。そのことを伝えると、佐々木はあかるく笑った。
「たぶん、それがいちばんだと思います。(U-23は)気持ちの部分がいちばん足りていなかった。いまはいい感じなので、このまま行けたらいいと思います。ちょうどガンバ(U-23)戦から、みんな変わり始めて。J3で結果を出して、若手がみんなどんどんJ1に行けるように、まずはJ3で、みんなでしっかりやりたいです」

 

 

 

 

 

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