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【有料記事】セカンドステージに向けて~戦術がただの拘束具に終わるのか、それともパワーアップキットとなるのか(2016/06/30)

2016明治安田生命J1リーグ 1stステージ 最終節対横浜F・マリノス戦の終了後、1分け3敗で迎えた5連戦の最後にようやく勝点3を獲った森重真人は次のように語っていた。
「とにかくずっと勝ちたかった。勝つということがいちばんうれしいというか、自分の欲していたものだった。
決してよくないファーストステージだった。セカンドステージに向けてはまたしっかり考えて、とりあえずはしっかり休みたいと思います」
マッシモ フィッカデンティ前監督の許、勝つことへのこだわりを刷り込み済みの森重にとっては、心底ほっとする結果だったにちがいない。総括すれば、1勝を得るのにそれだけ苦労してしまうのが、ファーストステージのFC東京だった。

組織と個の融合は古くからあるテーマだが、組織が出来ているほうがいいというのが大方の結論だろう。優秀な選手が揃っている場合、選手の好きにやらせたほうがある程度いい結果が出るが、大局観に欠けるためチーム競技ではどこかで限界が訪れる。そこで個の力をより引き出すために、組織力が必要になってくる。
しかし選手が組織に適応できない、組織が選手を融合させられないとなると、チーム戦術は、ファーストステージの東京のように、ただ選手を束縛するだけになってしまう。たとえば、前線の選手が守備に追われる。マイボールにしてアタッキングサードに突入したときには心拍数が上がっていて力が入らずキックの精度も落ち、フィニッシュに失敗してしまう。つまり、本来持っている攻撃力を発揮できない結果に陥る。これでは戦術を用いる意味が薄れてしまう。

解として、

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