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【有料記事/J1_2nd第6節第1報】11人の心をつなぎ、ぶっつけの5-3-2を機能させ、終盤の崩壊を防いだ羽生直剛と吉本一謙(2016/07/30)

「ぼくとか吉本は、ずっと試合に出てきたわけでもないし、ただ、どんなときも小平で、しっかりと練習を積んでいる、誰よりも雰囲気を大事にして、チームのために戦おうとする意識はすごく高いと思っているし、自負している面もあるんでね、その選手を送り出してくれているっていうシノさん(篠田監督)に応えたいという気持ちは、すごくあったと思います」──羽生直剛

「監督からは『(5-3-2を)練習ではやってないけど、おまえらなら絶対に大丈夫だから、絶対1-0で勝ってこい』と言われたので、自信を持って、信頼も感じましたし、絶対に抑えてやろうという気持ちでピッチに入りました」──吉本一謙

1-0とリードしてから残りの時間帯、引いて守り、アルビレックス新潟の攻撃を受け止めつづけるFC東京に、ファン、サポーターの多くは不安を抱いたはずだ。これまで同じように、終盤に逆転されてしまうのではないか、と。しかし東京はタイムアップの笛が鳴るまで崩壊しなかった。勝因の一端は、篠田善之監督が送り出したセカンドハーフの交替カードにある。投入されたのは攻撃的な選手ではなかった。70分に羽生直剛、84分に吉本一謙。ふたりには突出したドリブルの技術も強烈なシュートもない。しかしほかの選手にはないものがあった。仲間に声をかけること。そこを見込んで、篠田監督は、影になりチームを支えられるふたりを選んだのだ。

羽生が周囲の選手に、次のピンチを防ぐアクションをとりつづけるよう注意を促す。
吉本がディフェンスラインの仲間に、終盤のつらい状態のなかでも士気を保つよう励ましの声をかける。
新潟にチャンスをつくられながらも、11人のつながりは途切れなかった。

試合後共同記者会見に於ける篠田監督の言葉を聞いただけで、

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