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【有料記事】少しずつの上積み/試合中の判断/守備網の隙を塞げ(2016/08/26)

◯少しずつの上積み

室屋成は言う。
「ベースは城福(浩前監督)さんのときと変わらない。やってきたことプラスα、攻撃のアイデアの部分をプラスして、もっともっとチーム全体でハードワークすることを求められていると思う」
城福浩前監督のチームも、そもそもはハイラインハイプレッシャーを基本コンセプトに掲げていた。その基本を踏襲しつつ、いっそうの上積みを――という篠田善之監督の狙いは、室屋が言うとおりだろう。

新体制となってからここまでの期間に積み上がってきたものは何かと訊ねると、篠田監督は次のように即答した。明確な手応えがあるようだ。
「もともと持っているものは、そんなに変わらないと思うんです。ただ、動き自体は少しシャープになっただろうし、みんな、判断も少しずつ早くなっている。いちばん意識してほしいのは、ボールの移動中に、ほかの選手がどれだけサポートできるか。守備でも攻撃でも重要視しているので、そこは意識してやってくれていると思います」

いっぽう、フィジカル面を考えると、以前よりも強い負荷をかけているトレーニングの成果は、まだあらわれていない。
「すごく変わったね、と言われるほどにはなっていないと思うんです。紙一重、ギリギリのところでやっている。ハードな練習を毎日やってもらっている、この積み上げをいつ、90分間通してできるようになるか。(シーズンの)最後のほうになるのか。できればあと何週間後にはそうなってほしいですけど。やろうとしていることは90分間を通してのハードワーク、それがあらわれるタイミングはこれからじゃないかと思います」

◯試合中の判断

名古屋グランパスの攻略法について、室屋は「相手より自分たち。相手どうこうはあまり考える必要がない」と言った。
じつは篠田監督も「名古屋のやり方を考えてもキリがない。自分たちが何をできるかをしっかり考えたい」と、同様のことを言っている。
これはどういう意味だろうか。

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