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【有料記事/ルヴァンカップ準々決勝第2戦第2報】決め手となった高橋秀人のゴール。すべての思いを結集した一撃が、東京を次の段階へと進ませる(2016/09/05)

アビスパ福岡を諦めさせる決定的な一撃だった。
「(東)慶悟からすごくいいボールが来た。ルヴァンで(初めて)点を獲りました!」
高橋秀人は2点めを端的に振り返った。後半30分、相手陣内ゴール前右にセットされたフリーキックを東慶悟が右足で蹴る。速い軌道のボールがゴールに向かったと思った次の瞬間には、もう歓喜の渦が起こっていた。
東慶悟は言う。
「練習のときからシノさん(篠田善之監督)に『速いボールを蹴れ』と言われて常に意識していますし、ヒデさん(高橋秀人)が信じて飛び込んでくれた。あの1点が東京にとってすごく大きかったと思う。ぼくたちは優勝を狙っているので通過点にすぎないですけど、代表のモリゲくん(森重真人)やマル(丸山祐市)がいないなかでしっかり勝った。また次に進みたい」

0-1のままであれば、福岡が1点を獲ればトータル2-2、アウエーゴール1-1で延長戦に入る。しかし東京がアウエーでの2点めを獲ったことで福岡は3点を獲って90分間以内に勝たなくてはならなくなった。残り15分とアディショナルタイムを合わせて20分弱で、それは難しい。
この東がアシストした高橋のゴールが決め手になったことは、チームの誰もが実感していた。
「次のステージに上がるのが目的だったので、いい時間に得点して90分でゲームを終わらせることができたのはよかったと思う。福岡はカウンターと城後(寿)が競ったこぼれでチャンスをつくってきていた。そこをカズ(吉本一謙)とヒデ(高橋秀人)とコミュニケーションを獲りながら、しっかり守備をして失点を抑えながら点を獲り、攻守両方できたと思います」(梶山陽平)
「あのまま1-0で最後までずるずる行っていたら嫌な流れだったと思う。もう1点獲りに行こうとチームで話していた」(田邉草民)
「セットプレーの1点で楽になった」(中島翔哉)
「2点めを獲れたので楽になった。(田邉)草民も、そんなに崩しきれていないなかでああいうミドルが入ると、チームを楽にすると思う。賢く点を獲ったと思います」(羽生直剛)

J2の2011年にレギュラーポジションを掴んで以降、毎年リーグ戦でゴールを挙げてきた得点力の高いボランチである高橋が決めた、リーグカップでの初ゴール。高橋はその瞬間、

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