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【無料記事】一カ月先のホームゲームについて考えよう、というお話(2016/09/25)

◯次のホームゲームは……

本日25日はJ1、J3揃ってアウエーゲームに臨むFC東京。J3で戦うU-23は次週、味の素フィールド西が丘でのホームゲームを戦いますが、トップチームはまたもアウエー。ルヴァンカップ準決勝のvs.浦和レッズ戦を経て、次のJ1リーグ戦ホームゲームは10月22日のvs.鹿島アントラーズ戦となります。一カ月後ですね。

↓↓↓↓↓いちおう今シーズン残りのカレンダー↓↓↓↓↓

09/25 【J1】G大阪×東京【J3】鹿児島×東京U-23
10/01 【J1】広島×東京
10/02 【J3】東京U-23×Y.S.C.C.(西が丘)
10/05 【ルヴァン準決勝】東京×浦和(味スタ)
10/09 【ルヴァン準決勝】浦和×東京
10/15 【ルヴァン決勝】?(埼玉)
10/16 【J3】富山×東京U-23
10/22 【J1】東京×鹿島(味スタ)
10/23 【J3】G大阪U-23×東京U-23
10/29 【J1】東京×仙台(味スタ)
10/30 【J3】東京U-23×相模原(西が丘)
11/03 【J1】大宮×東京
11/05 【J3】東京U-23×長野(駒沢)
11/12 【天皇杯4回戦】東京×?
11/13 【J3】福島×東京U-23
11/20 【J3】東京U-23×C大阪U-23(夢の島)
12/24 【天皇杯準々決勝】?
12/29 【天皇杯準決勝】?
01/01 【天皇杯決勝】?(吹田)

残り二試合。少なくなったJ1リーグ戦ホームゲームのうちの一試合とあり、企画もめじろ押しです。

http://www.fctokyo.co.jp/?p=248385
『絹婚』とか、

http://www.fctokyo.co.jp/?p=248370
『◯◯さんだぞ』もあるわけですが、眼を引くのはなんと言っても

http://www.fctokyo.co.jp/?p=248284
この『“東京女子”全力応援企画』じゃないでしょうか。

・ネイル、ヘアアレンジ、フェイスペイント、ハンドケアが無料の「“東京女子”力upブース」。
・50名限定に販売のヨガ体験+観戦チケット(バック上層自由席)の「ヨガチケ!」(※SOCIOは税込1000円でヨガ体験可)。
・1組(10名まで)に税込20万円で販売の「FC東京プレミアムリムジン女子会ツアー」。
いずれも、たまの休日自分にご褒美といった感じのお出かけを連想させる企画ですよね。
リムジン女子会ツアーに関しては、Instagramについた「いいね!」の数だけキャッシュバックされるので、リムジン送迎とVIPルーム観戦で十分もとがとれそうなところもミソ。
クラブとしては、儲けそのものはあまり考えていないようんですが、どうしてこんなに気合が入っているんでしょうか?

リムジンで味スタへGO!(※写真はイメージです)

リムジンで味スタへGO!(※写真はイメージです)

◯なんでミョーに気合が入っているのか?

気になったのでちょっと訊いてみました。
対応してくれた家木大輔広報によると、国内サッカー観戦者の高齢化に対するFC東京なりのアクション、といった側面があるようです。
現状、Jリーグの来場者に占める割合は男性が多いわけですが、それはFC東京に於いても同様。しかも、年齢層は40代から50代が中心になっていると言います。別におっさんが悪いわけではありませんが(自分もおっさんですし)、今後のクラブ運営のみならずサッカー界全体を考えても、若い観客が少ないというのは憂慮すべきことですよね。
そこで、次世代のFC東京ファンになる可能性がある人々に足を運んでもらおうと、新規開拓を目的とした企画がさかんになっている、ということのようなんです。
ちょうど成績が思わしくない頃に発表され、「空気を読め」という反応もあったものの、内容そのものは好評だったマッチョ企画もそのひとつだったというわけです。

特徴は女性ファンをターゲットとしていること。一般論として、女性は友人知人を伴って来場するケースが多く、遊興費に寛容で購買意欲も高い。現在男性に比べて割合が少ない、つまり開拓の余地がある女性ファンを増やすことで、直接的な観客増に結びつくことはもちろん、味の素スタジアムへやってくる人の流れをけん引する先頭集団になってもらえるかもしれないという期待が込められているんですね。

今回のリムジン女子会ツアーやヨガチケ!は、一般的なサッカー観戦の感覚からするとかなり特殊な部類に入ることはまちがいないと思います。ここまで特異性を強調するのにはもちろん理由があります。
「東京はサッカー以外の娯楽で十分に楽しめるわけです。その選択肢に入っていきたい」(家木広報)
娯楽と言って連想されるのは、いまであれば、高名なアーティストのLIVEやナイトプールといったものだと思いますが、そういう特徴のはっきりしたお出かけと比較されて埋没しないためには、個性的なイベントでなければならないのだろうな、と。

もうひとつは体験性のようです。
よくサッカーと比較されるアイドルの興行にしても、握手会やチェキ撮影などの付加価値をつけて「会いに行ける」点がフックになっている。パッケージのコンテンツは売れないけどLIVEは好調、という傾向の背景にあるのもこれです。
そのような、スタジアムに行けば何かを体験できるという要素を提供しようという意図が、特徴的な企画を後押ししているみたいなんですね。いろいろとサービスを施され、それをSNSに上げるところまで含め、試合を観戦する以外の時間にも何かがあるという“場の楽しさ”で、全体の満足度を上げよう、と。

家木広報はこう言います。
「継承するべきところは継承していきたいんですけれども、FC東京でやってこなかったことをやっていきたいな、と。首都のクラブだから、時代に即しておもしろいことをやっているな、と思われるよう、新しいことを追い求めていきたいと思っています。これを毎試合できなくてもいいから、増やしていきたい。川崎(フロンターレ)さんのやり方もあるけれども、ウチなりのやり方もあると思うんですよ。東京ファンを増やして味スタを満員に近づけていきたい。選手の人気で満員になることもありますが、選手が移籍するとその選手のファンも移籍するので、いつもというわけにはいきません。それは仕方のないことですから、クラブを応援してもらえる方を増やしていきたいと思っています」

確かに、ユーモアを強調した川崎の企画とは毛色がちがう。ビジネススタッフの動向からクラブの変化が感じられるようになったのはいいことだと思います。ファン、サポーターが口コミで友人知人を誘うのに好都合な企画をどんどん実施していってくれることを期待しつつ、一カ月後のホームゲームに向けてみんなで盛り上げていきましょう!

「“東京女子”力upブース」ではエアブラシを用いたフェイスペイントもあります。

「“東京女子”力upブース」ではエアブラシを用いたフェイスペイントもある。

 

 

 

 

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■後藤勝渾身の一撃、フットボールを主題とした近未来SFエンタテインメント小説『エンダーズ・デッドリードライヴ』(装画:シャン・ジャン、挿画:高田桂)カンゼンより発売中!
◆書評
http://thurinus.exblog.jp/21938532/
「近未来の東京を舞台にしたサッカー小説・・・ですが、かなり意欲的なSF作品としても鑑賞に耐える作品です」
http://goo.gl/XlssTg
「クラブ経営から監督目線の戦術論、ピッチレベルで起こる試合の描写までフットボールの醍醐味を余すことなく盛り込んだ近未来フットボール・フィクション。サイドストーリーとしての群青叶の恋の展開もお楽しみ」
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