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【無料記事】いよいよ最終決戦!FC東京U-18、プレミア初制覇&三冠なるか。蓮川壮大「最後は笑って引退したい。ほんとうに優勝したい、三冠を獲りたい、あと二試合やりたい」(2016/12/09)

12月11日、FC東京U-18は青森山田高校を小平に迎え、高円宮杯プレミアリーグEAST最終節に臨む。
4日の第17節では県立カシマサッカースタジアムで鹿島アントラーズユースと痛恨の引き分け。この結果、FC東京U-18の勝点は32にとどまり、2位に転落してしまった。白星で勝点を33に伸ばして首位に立った青森山田高校が引き分けでも優勝できるのに対し、FC東京U-18はこの直接対決に勝たなくては優勝できない。「引き分けでも優勝」から「勝てば優勝」に勝利条件が変わった最終戦を前に、選手たちは何を思うのか。決戦二日前の練習を終えたFC東京U-18イレヴンを代表して蓮川壮大キャプテンに話を訊いた。

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――前節のvs.鹿島アントラーズユース戦(12/04)はアウエーで前半に圧されながらも後半にペースを掴んで先制、あと少しで勝利が手に入るところで、スローインから同点ゴールを決められてしまいました。失点の原因となったスローインは、ロングスローというほど……。
蓮川壮大 ではないですね。中途半端なボールだったんですけれども、さすがにアントラーズは勝負強いな、と思わされる失点でした。しかも前半にやられてもおかしくないシーンが1~2本あって、波多野(豪)選手のセーブも1回あり、そこは救われたという感じだったんですけど、でも、後半はずっと自分たちでボールを支配できていたので。

――現在、チームが抱える課題は?
蓮川壮大 試合の入りです。Jユースカップ準決勝の京都戦、決勝の広島戦、プレミアリーグのマリノス戦と、ここ最近、入りのところであまり自分たちのサッカーができていなかった。相手に合わせてしまう試合が多かったので、修正が必要だと感じました。相手に合わせるというより、もう少し相手を自分たちに合わせさせるようにしたいと話し合って(前節に)臨んだのですが……まあでも、前向きに終われたので。(鹿島と引き分けたあとは)けっこうみんな落ち込んでたんですけど、まだ“勝てば優勝”というのがあったので、また来週前向きにがんばろうと言ってその日は終わりました。

──勝てば決まるとはっきりしたことで前向きになれた?
蓮川壮大 はい。相手(青森山田高校)は引き分けでもOKとなったんですが、それよりは勝たなきゃだめというほうが、変に守ろうと考えずにすみ、いままで積み上げてきた自分たちのサッカーもふつうにできる。勝たないとだめという状況のほうがやりやすいと思います。が、まずは三冠の前に青森山田に勝たないとチャンピオンシップにも行けないので、青森山田戦を全力で戦います。

──Jリーグの話になりますが、鹿島が浦和に勝ち、追うものの強みを発揮しましたね。
蓮川壮大 勝たないとだめというほうがやりやすいと、ほんとうに思います。自分たちのいいサッカーをして勝つというだけですね。しっかり今週もいい準備ができていますし、青森山田戦に100パーセントの力を出すことが大事になってくる。前向きにがんばりたいと思います。

──さきほど課題として挙げた入りのところについては、今週も気をつけてトレーニングをしてきましたか?
蓮川壮大 そうですね。練習の紅白戦でもはじめから球際のところをしっかりやるだとか、自分たちのボール保持率を上げるだとか。練習でできないと試合でもできないと思っているので、そういうところは今週一人ひとりが意識してやっていけたと思いますし、いい準備はできていると思うので。それをあとは試合で出すだけですね。

――ところで練習を見ているとプレッシャーや切り換えが速いですが……。
蓮川壮大 特に今週、青森山田戦だからということではなく、ことしのはじめから一年間やりつづけてきたことを、いままで以上に突き詰め、レベルアップしようと、きょうもやっていました。

――その青森山田ですが、第6節のアウエーで敗れています。どんな印象ですか。
蓮川壮大 あの試合は天候がすごかった。後半、逆風だったんですよ。風に苦しめられて。

――長いボールを蹴られた?
蓮川壮大 そうですね、ゴールキーパーの廣末(陸)選手の印象がすごく強い。あそこから斜めへのボールだったり、一発のウラだったりとかがあるので、うしろ(ディフェンス)としてはそれだけはリスクと考えて対応していきたいと思っています。基本は高体連のチームですし、球際で個で負けるとチームとしても打開できないので、ほんとうに個が大事になってくると思います。個についても一年間やってきてはいるんですが、さらに意識して一人ひとりがやろうと心がけています。

――ここまで語られてきたことを束ねて最終戦に臨むことになりそうですね。
蓮川壮大 はい、一年間の集大成として、一年間やってきたことを100パーセントの力で出したいです。個で絶対に負けないとか、繰り返しになりますが、球際もそうですし、FC東京U-18らしさ、ボール保持率を上げて相手を自分たちに合わせさせるサッカーを一年間、三冠を獲るためにやってきました。そのレベルをさらに上げ、突き詰めて、自分たちのサッカーで勝つという結果にこだわりたい。結果にこだわることがほんとうに大事だと思うので、ときには自分たちのやりたくないプレーを選択しないといけないこともあると思うんですけれども、勝つためにプレーを選ぶのも一年間やってきたことなので。勝ちにこだわるところは大事にやっていきたいと思います。

――積み重ねてきた思い、ここまでのすべてを表現したいという気持ちがあるのでは?
蓮川壮大 ことしはメンバーが定まらないなかでやってきて、ほんとうに一人ひとりがすごく成長した一年だったと思います。そのなかで夏の日本クラブユース、秋のJユースカップに優勝したときのうれしさは、なかなか味わえないものでした。いまは(選手が)みんな揃っていますし、全員でカップを掲げてあのうれしさをまた味わいたいという気持ちがあります。最後は笑って引退したいと思っているので、ぼくはほんとうに優勝したい、三冠を獲りたい。スタッフもそう思っていますし、チャンピオンシップを含めて二試合やりたい、できるだけやりたいというのが正直な思いなので、結果を求めたいと思っています。

 

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