青赤20倍!トーキョーたっぷり蹴球マガジン

【無料記事/Jリーグアウォーズ第2報】ベストイレブン受賞選手共同記者会見~森重真人の言葉+鹿島アントラーズが示したもの(2016/12/20)

◯森重真人の言葉

「2016Jリーグアウォーズ」表彰式終了後、ベストイレブン受賞選手、ベストヤングプレーヤー賞受賞選手の共同記者会見がおこなわれ、FC東京からは4年連続4回めのベストイレブン受賞となった森重真人が登壇した。その壇上の言葉を紹介する。

「(対峙する相手には)ぼくの前でボールを扱うことが嫌だなと思ってほしいですし、森重にマークにつかれるとプレッシャーがある、ガツガツ来る、そういう気持ちを相手フォワードに抱かせることは、自分にとってめざしているところでもあります。そういったディフェンダーが必要になってくると思うので、自分がやりたいプレーと、相手フォワードに嫌がられるプレーとを、心がけています」

「(タイトルを獲るための)答えは誰もが知っているわけではない。それをみんな探りながら、一年間試行錯誤しながら戦ってきているわけで、ことし一年間やってみてこうだなと思ったことが裏目に出ることもありますし、昨年にいいと思っていたことがことしやってみたらじつはちがう、ということもあります。その状況、状況で、どれだけいい選択をできるかというところだと思うので、そのいい選択をするために、毎日しっかりサッカーのこと、勝負について考えていくことが必要だと思います」

「(来シーズンに移籍してくる予定の大久保嘉人は)点を獲ることができるフォワードなので、もちろんそこは期待したい。FC東京としてタイトルを獲るというのがチームにとってもぼくにとってもいちばんの思いでもあるので、そこに向かって選手たちがひとつになって戦うことが大切。大久保選手だけではなく、一人ひとりの選手がそういう思いを持って戦うことが大事かなと思います」

◯森重真人に訊く

監督が替わり、すべてはFC東京がリーグタイトルを獲ることにつながる、そのための準備期間だと思い、いろいろなことを考えながら過ごしてきたという森重真人。記者会見終了後、あらためて受賞について話を訊いた。

──Jリーグベストイレブンは日本代表にならぶ評価基準だと思いますが、周囲もレベルアップしていくなかで、地位を保ち向上しつづける秘訣はどこにあるのでしょうか。
森重真人 やっぱり日頃から練習することが大事です。こういう賞をまたことしも獲りたいと思いながら、そのためにはJリーグで一試合一試合活躍しないといけないですし、一試合一試合活躍するためには一日一日を大切にしないといけない。そういったちいさな積み重ねがこういう賞を受賞することに値してくると思うし、自分自身もレベルアップしてくると思う。ほんとうに一年のごほうびだなと思います。

──過密日程にもかかわらずあまり大きなけがをしないようですが。
森重真人 けがはしてますけれども、そこをどれだけ(補えるか)。自分の力だけでなくいろんなサポートがあっての自分自身だと思います。自分がひとりで努力している部分ももちろんありますけれども、それ以外の部分がすごく大きい。支えてくれるひとたちに感謝したいと思います。

──円熟味を増してきていますが成長曲線としては?
森重真人 どんなに練習をしても、どんなに時間が経っても、もっとああしたいこうしたいという欲は出てきますし、そういう自分の欲に加え、周りにいいライバルがチームメイトにいたり、外からの刺激が自分を動かす力になるということもあります。その両方が(伸びていく要因として)あると思います。

◯鹿島アントラーズが示したもの

FIFAクラブワールドカップで鹿島アントラーズがレアル・マドリーに対して示した勇気は、日本中のサッカーを愛する者を奮い立たせた。
最優秀選手賞を受賞した川崎フロンターレの中村憲剛は、共同記者会見中、あの鹿島の戦いぶりに対して「日本を、Jリーグを代表してあそこまでやってくれたことはほんとうに誇らしいことだと思います。ただあそこで負けた悔しさは鹿島の直(じか)で戦った選手にしか味わえない。あの舞台に自分たちが立てなかったことはすごく悔しかったです」と、すなおに悔しさをあらわしつつ賞賛した。

そして、フェアーなライバル関係からJリーグ全体の競争力を高めていこうという、前向きなスポーツマンシップが語られた。
「さきほど石井(正忠)監督もおっしゃっていましたけれども、ともにしのぎを削ってどんどんJリーグのレベルを上げていきたいと、そのお話を聞いてぼくもすごく同調というか、そのとおりだなと思ったので、来年は鹿島に負けないようにフロンターレもがんばりたいと思います」

強さの源とも言えるジーコイズムについて問われた昌子源は「(ジーコイズムの献身、誠実、尊重とは)ぼくも鹿島に来て6年、来年で7 年めになるんですけれども、それはほんとうに、口で言うのが難しいと思います。鹿島の選手になったからわかることだと思いますし、それを鹿島全員がわかっているから強いと思う。何があっても、内部でどんなことが起きても、ブレない一本のでかい柱だと、ぼくは思っています」と回答。
ブレない柱は、どのクラブにとっても必要なものだろう。それ以外にも、様々な発見がクラブワールドカップにはあったはず。鹿島が示してくれた成果を他のクラブが自分たちなりに捉え、成長の糧とし、Jリーグがさらに発展するよう祈りたい。

——–
■後藤勝渾身の一撃、フットボールを主題とした近未来SFエンタテインメント小説『エンダーズ・デッドリードライヴ』(装画:シャン・ジャン、挿画:高田桂)カンゼンより発売中!
◆書評
http://thurinus.exblog.jp/21938532/
「近未来の東京を舞台にしたサッカー小説・・・ですが、かなり意欲的なSF作品としても鑑賞に耐える作品です」
http://goo.gl/XlssTg
「クラブ経営から監督目線の戦術論、ピッチレベルで起こる試合の描写までフットボールの醍醐味を余すことなく盛り込んだ近未来フットボール・フィクション。サイドストーリーとしての群青叶の恋の展開もお楽しみ」
◆購入または在庫検索は下記までお願いします!
http://www.amazon.co.jp/dp/4862552641
http://www.keibundo.co.jp/search/detail/0100000000000033125212
http://www.kinokuniya.co.jp/disp/CKnSfStockSearchStoreSelect.jsp?CAT=01&GOODS_STK_NO=9784862552648
http://www.junkudo.co.jp/mj/products/stock.php?product_id=3000187596
http://www.honyaclub.com/shop/g/g16363019/
http://www.tsutaya.co.jp/works/41336418.html
———–

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ