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【無料記事/沖縄・国頭キャンプ】二日目の髙萩洋次郎(2017/01/28)

「軽く汗を流す程度の練習だったので、楽しくあかるい雰囲気でできた。やっぱりグラウンドに入ったほうがコミュニケーションはとりやすい。いっしょにプレーするのはいいですね」
1月27日、午前と午後の二部練習を終えた髙萩洋次郎。チームに溶け込むにあたっては、全体練習への参加がなによりだったようだ。
もっとも、移籍は初めてではない。 サンフレッチェ広島から愛媛FCへの期限付き移籍のほか、直近ではウェスタン・シドニーとFCソウルに所属している。FC東京の沖縄キャンプにやってきたところで戸惑う必要はないだろう。
「(ここまでの移籍先は)海外でしたけど(笑)。言葉が通じるだけで楽ですね」
日本料理より韓国料理のほうが好きというほどで、ソウルでの活動にストレスがあったようにも思えない。むしろ、Kリーグクラシック優勝のソウルをあとにしたことで後悔がないのか心配になる。かつて2006年と2007年の二年連続でプレシーズンマッチを戦った首都クラブ同士ではあるが、ACLでの成績、国内リーグ優勝の有無で、現時点での東京とソウルには格差が生じている。だが26日にも「移籍はすべてステップアップのためだと思っている」と発言したとおり、髙萩の意欲に偽りはない。「優勝したいです」と言い、囲み取材を締めくくった。

球際の激しいKリーグで磨かれたのは、フィジカルの強さではなく、攻守両面でのプレッシングに対する感覚だった。
「試合のなかでぶつかっていって、相手を飛ばすことはありえないと思う。ただ(接近が)2メートルで止まっていたものが1メートルにと、プレッシャーのかけ方が厳しくなった」
「(技術的に奪われないという部分の)そういう感覚はいままでと変わらないかな、と。日本の選手たちよりは相手の守備が止まらずに飛び込んでくるというか、ボールに喰らいついてくる。そういう感覚のプレッシャーを受けていたので、多少のプレッシャーはそうと感じずにできると思う」
懐が深く柔らかいタッチでボールを保持し、相手のプレッシャーに動じず、守備時にはかなりの至近距離まで詰めていく髙萩。球際にこだわる東京のサッカーへの適応は、そう難しいことではないだろう。

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◆書評
http://thurinus.exblog.jp/21938532/
「近未来の東京を舞台にしたサッカー小説・・・ですが、かなり意欲的なSF作品としても鑑賞に耐える作品です」
http://goo.gl/XlssTg
「クラブ経営から監督目線の戦術論、ピッチレベルで起こる試合の描写までフットボールの醍醐味を余すことなく盛り込んだ近未来フットボール・フィクション。サイドストーリーとしての群青叶の恋の展開もお楽しみ」
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