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【有料記事/新人戦決勝第2報】コラム◆風格を漂わせる坂口祥尉(2017/02/12)

伝統的に4バックを採用するFC東京のトップチームでは、代々有能なサイドバックが看板になってきた。初めてJ1に昇格した2000年ですらそうで、左では東京ガスからの古参である藤山竜仁がキャプテンを務め、右では鹿島アントラーズから移籍してきた内藤就行がほぼJFL状態のチームに安定感を与えていた。

そして2017年のいま、FC東京U-18には岡庭愁人と坂口祥尉がいる。豆タンクのように小柄な肉体にはちきれんばかりのエネルギーをたくわえ、キャプテンマークを巻く岡庭が藤山を彷彿とさせる存在だとすると、笑みを絶やさずしかし落ち着き払っている坂口は、一部で“内藤先生”と呼ばれていた、かの選手のように、ベテランめいた風格を漂わせている。

坂口はピッチに入る前におじぎをする。一礼してタッチラインをまたぐのは昨年からやっていることだという。
「敬意を払い、しっかりとした気持ちで入っていきたい。気持ちをそこで入れ替える感じです」
サッカーとその舞台となるコート、相手チーム、審判、観客といった試合に関わる人々へのリスペクトが感じられる姿勢。ルーティンや儀式にとどまらない根本の深さが、プレーのすべてに影響を及ぼしているかのようだ。

自身のプレーを計量化して語れる職人気質にも、プレーの前提となる部分の、ほかの選手との差があらわれている。
「クロスがピンポイントで合うときもあったけど成功率は5割くらいですかね」
後半、速さと力に欠けたボールを大きく打ち上げてしまったときは、失敗を自覚した声を上げた。
「あれでキーパーに獲られたりしたらカウンターになってしまうので、

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