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【有料記事】22番徳永悠平×2番室屋成、右サイドバックをめぐるフェアな競争(2017/02/20)

二日間の練習試合が終わったあと、徳永悠平と室屋成のふたりに話を訊いた。

篠田善之監督が「約束されたポジションはない」と言うとおり、先発メンバーを予想すると、誰がスタートから出るのかわかりにくいポジションが多い。そのひとつが右サイドバックだ。沖縄・国頭キャンプ序盤から走りまくっていた室屋成は左も含めた全サイドバック陣のなかでもっとも運動量が多く「サイドバックに激しい上下動を求める」というベンチの基準を充たす選手だが、「まず守備」と誰も語る戦い方を物差しにすれば、その守備力では徳永悠平に軍配が上がる。
サイドハーフでは、経験豊富な永井謙佑、河野広貴、阿部拓馬に対して中島翔哉が挑みその一角を奪いつつある印象だが、右サイドバックでも安定と実績の徳永に対してフレッシュな勢いの室屋という競争の図式は釣り合いがとれている。

室屋成はシーズンの始まりからよく走れていて精力的だ。コンディションを問えば「コンディションはめちゃめちゃいいですね。キャンプからじょじょによくなってきていますし、完璧です。順調? そうですね、けがなく。スタミナに自信あり、です」と言い、開幕戦にはもちろん好調で臨めると言った感触が伝わってくる。

かたや徳永悠平はというと、対照的に「コンディションですか。まあ、別に。よくもないし、悪くもない」。
ただこれは、開幕戦に合わせるためだけに調整をしているわけではないという意味にすぎない。
あわてる必要はないという意味かと訊ねると、徳永は頷きながら答える。
「そうですね。でも、常によくしたいとは思っています。来週、しっかり練習からアピールして。試合どうこうというよりは、常にいい状態にしておきたい、ということがあります。そうでないと試合でピッチに立つこともできない」
先発だろうが途中出場だろうが、サイドバックであろうがそうでなかろうが、開幕戦だろうがシーズン半ばの試合であろうが、必要とされる状況に即応できるようにしておく。それが徳永のポリシーであるらしい。練習と試合にかぎっての常在戦場と形容するべきだろうか。

立場もスタンスも異なるふたりの競争を室屋はどう捉えているのか。
「運動量などのストロングポイントを試合で出せるようにして、

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