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【有料記事】カギは鹿島キラーたちの上書き効果とセカンドボール争奪戦への集中力か。開幕間近の青赤軍団、戦術練習で対策を徹底(2017/02/24)

2月23日、FC東京は開幕のvs.鹿島アントラーズ戦を想定した戦術練習をおこなった。その局面を制するか否かで先手をとるか後手にまわるかが決まるセカンドボールへの集中力、自陣の隙を見せずに相手の背後を衝く判断や察知が問われる内容で、対策を徹底。具体的に相手選手名を挙げての指示が飛び、実戦の日が近いことを感じさせた。最後はフィニッシュの練習。サイドハーフやフォワードの攻撃陣が左右と中央で互いにポジションを入れ替えながらパス出し、ポストプレー、シュートの役割を満遍なく担い、決定力向上に役立てていた。
本日24日の練習は非公開となる。

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心強いのは今シーズンから加入した選手たちだ。彼らには県立カシマサッカースタジアムで勝てないという神話は関係がない。
「初めて複数得点を獲ったのは鹿島。苦手意識は別にない」


2012年6月16日のJ1第14節で、名古屋グランパス時代の永井謙佑は2ゴールを挙げている。後半14分、藤本淳吾とのワンツーで抜け出して、ペナルティボックスの右から放ち、まず1点。これは1-1の同点に追いつくゴールだった。その後1-2と逆転したが鹿島に追いつかれて2-2となり、迎えた後半41分、試合を決めたのも、また永井だった。クロスがゴール前でこぼれたところをケネディが拾い、左サイドにいた永井へ送る。これを右足でゴール右隅に決めた。

「試合を落ち着かせたい。攻守両面で働きたい」と語る高萩洋次郎はサンフレッチェ広島時代、カシマスタジアムで一回優勝している。横浜F・マリノスが等々力陸上競技場で川崎フロンターレに1-0で敗れた2013年J1第34節、広島は敵地カシマで石原直樹の2ゴールにより0-2の完封勝利を挙げ、逆転優勝を果たした。
「それがいいイメージなのかはわかりませんが、どこでやろうが特に意識はしていない」


まだある。2015年2月25日、県立カシマサッカースタジアムでおこなわれたACLグループステージ第1戦で、当時ウェスタンシドニーワンダラーズに所属していた高萩洋次郎は、1-1で迎えた後半41分にマーク ブリッジのシュートに触ってコースを変えた一撃を決めて1-2と勝ち越すゴールをマークしている。アディショナルタイムにはマーク ブリッジが追加点を挙げて1-3。高萩の得点が決勝ゴールとなった。
高萩、そして永井にとっては、カシマは難攻不落の城ではない。あす25日もこのような光景が見られるだろうか。

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豊富な運動量を求められる東京でのサイドハーフの仕事について「90分というよりは行けるところまで。交替枠があるわけで。サイドのポジションが(ハードワークを)やらないとゲームの勢いも上がらないから、そこは90分というよりは行けるところまで行くという感じです」と語る永井。まずはディフェンス、そのあとにアタックという考え方は、他の選手と同様だ。戦い方の整理、ハードワークを貫徹する覚悟はできている。永井は言う。
「(相手に先制点を許して)追いかけるほうがゲームプラン的にきつくなる。ブロックをつくりながら得点しにいくかたちをしっかりしたい。
相手も背後を衝いてくる。そういうオープンな戦いになる可能性は高いと思う。先制点を獲ったほうが、

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