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【有料記事】J1第12節Review+コメント◆昨季敗れたノエスタでの神戸に雪辱ならずも引き分けで半歩前進。林彰洋、神の左手悪魔の右手(2017/05/22)

昨年の8月13日、敵地ノエビアスタジアム神戸に於いて、篠田東京はネルシーニョ率いるヴィッセル神戸とJ1セカンドステージ第8節で対戦。1点リードで折り返した後半45分間に4失点を喫して敗れた。ハーフタイムの戦術変更にしてやられた恰好になったが、今回の東京はその反省を活かし、ベンチワークで対抗。上位8強同士の対決となったJ1第12節を1-1の引き分けに持ち込んだ。失点場面など課題も見受けられるが、攻撃面で改善の傾向があり、ゴールキーパー林彰洋が相変わらず高い防御力を示すなど、見どころの多いゲームとなった。

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あらためて林彰洋の威力を実感した試合だった。
開始2分、高橋秀人→渡邉千真→松下佳貴と渡ったボールを最後は中坂勇哉が左足で撃ったシュートを弾き、左コーナーキックからのニウトンのヘディングをキャッチしたプレーに始まり、後半46分、3対3のカウンターという状況からの小林成豪のシュートを右手で、後半49分に田中順也の強烈なシュートを左手で弾き、東京を危機から救った。
試合後の田中は「ああいうチャンスを外しているようでは上には行けない。また切り換えて練習します。キーパーの問題じゃないです。自分のシュートがいたらなかっただけで」と歯噛みしていた。そうとう悔しかったのだろう。“世界のTJ”にそういう思いをさせるだけの価値があるファインプレーだった。
シュートを片手で弾くほうが、より肩がひらいて腕が伸びる。これもジョアン ミレッGKコーチの指導によるものであるようだ。今シーズンのゴールキーパー陣の底上げが確実にチーム力の向上に結びついている。

ベンチワークもよかった。
1点リードで折り返したのは昨年と同じ。前回はここから大逆転されたところを、1失点にとどめた。篠田善之監督は「立ち上がりからしっかりと神戸のスペースを見つけて、ゲームを進められたと思う。相手が4-4-2にシステムを変えてくるところまでは想定内で試合は進んだと思っています」と言っていた。事前の準備が実ったと考えていい。
4-1-4-1だった神戸は、

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