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【無料記事】J3のチーム通算50点めは自分が決める! 内田宅哉、2位富山を相手に白星とメモリアルゴール獲り宣言(2017/08/17)

J3リーグが一カ月ぶりに再開する今週末8月19日、FC東京U-23は富山県総合運動公園陸上競技場で第19節に臨み、2位のカターレ富山と対戦する。直近のリーグ戦7試合負けなしの富山は言うまでもなく強豪だが、若き東京イレヴンに臆するところはない。
内田宅哉はこう決意を述べた。
「勝利をめざすのはもちろん、50点めもある。その点を自分が獲ることによって、どんどん上に向かっていければいいと思います」

2016シーズン、得点32。2017シーズン、第18節までの得点17。これがFC東京U-23の、チームとしての通算ゴール数だ。次が50点め。この記念するべきゴールを、内田は自ら決めようと心に誓い、燃えている。

「50点めを自分が決めようとは、次のゴールがチーム通算50点めだと前節が終わったときに聞いてから、ずっと考えていました。J3が中断してひと月間隔が空き、再開するここで2位の富山を相手に結果を残すことができれば、上(トップチーム)のほうにもどんどん行ける。点を獲るのはもちろん、ドリブルでチャンスをつくったり、あるいは守備でも自分に求められているものはあると思う。そういったことを意識しながらも、なお点を獲れたらいいと思います」

自信の源はここまで半分が経過したシーズンの成果にある。5月13日の第8節まで苦戦をつづけていたFC東京U-23は第9節のvs.グルージャ盛岡戦を境に攻撃的な姿勢を押し出せるようになり、主体的な試合運びで勝点を重ねてきている。首位のブラウブリッツ秋田を相手に試合終了間際のゴールで引き分けた第15節をはじめとして、内容は好転しつつある。ドイツ遠征から帰ると、J3に出場していた選手たちがルヴァンカッププレーオフステージ第2戦で先発に多く名を連ね、結果を残したことも励みになった。23歳以下の若手がトップの選手が占めている座を脅かしている。
内田の言葉にも自信がみなぎる。
「自分はドイツ遠征に行ったこともありますし、J1に出場している日本を代表する選手と多く練習を重ねることによって自信がついてきています。今シーズンのJ3が始まった頃よりは多くの経験を得ている。J1を意識しながら戦うことができていると思います」

短いながらも挫折と呼べる悔しい敗戦があった。ホーム、味の素フィールド西が丘にFC琉球を迎えた第7節、内田は2枚のイエローカードを提示されてその試合ふたりめの退場者となり、FC東京U-23は0-3で敗れた。対する琉球のルーキー、名倉巧が活躍したのとは対照的だった。かつてのFC東京U-15深川でのチームメイトであり、よきライバル。FC東京U-18からトップに昇格した内田が、國學院大學久我山高校に進学し、現在は専修大学に在学しながら沖縄に通って琉球でプレーする名倉に負けたのだ。
個の能力が優れていても、試合を、チームを動かすことはできなかった。
「自分にとっては、やっぱりレッドカードを受けて退場した琉球戦ですね。ひとり退場してから、どんどん崩れていってしまったという感じでした。チームの雰囲気はそんなによくなかった。それをひとりで変えられる選手になれればいいんですけど、そのときにはそういう力がなかった。流されていってしまった感があります」

トップに昇格できない悔しさもある。そういったもろもろを、内田は居残り練習を含むトレーニングで乗り越えようとしてきた。複数のポジションをプレーした経験も肥やしにしている。今後、3-1-4-2で未知のポジションを担うことになっても、それはそれでプレーの幅を拡げるために活かしていくつもりだ。
「中盤でボールをもらうときはボランチでプレーした経験が活きますね。対してウイングのときの前への飛び出しや上下の動きは、やはりウイング特有のもの。一度経験してみることによって自分の武器を増やすことにもなるので、よりプレーの幅が拡がると思います」

週末のFC東京U-23が従来の4-2-3-1で臨むのか、それともトップチームがこのところ採用している3-1-4-2を使うのかは、当日蓋を開けてみてのお楽しみだが、もちろん内田は3-1-4-2の場合も想定している。
「J1の<3-1-4-2>のポジションで試合に臨むなら献身的な守備が必要だと思いますし、運動量を増やしながら、ドリブルや攻撃の質をどれだけ高められるかは自分自身の課題でもある。そういう質をより高められるよう追求しながらどんどんゴールに向かっていけたらと思います」
ウイングバック、インサイドハーフのいずれで出場するにしろ、トップスピードでのハードワークと守備を遂行したうえでダイナミックな攻撃をすることが内田の仕事になる。もともとの巧さにその激しさが加われば、東京風味の主力選手となりうる可能性が拓ける。己のためにもチームのためにも、内田はより過激になる東京スタイルに適応し、チーム通算50ゴールをめざすべく北陸に赴く。

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◎後藤勝(ごとう・まさる)
東京都出身のライター兼編集者。FC東京を中心に日本サッカーの現在を追う。サカつくとリアルサッカーの雑誌だった『サッカルチョ』そして半田雄一さん編集長時代の『サッカー批評』でサッカーライターとしてのキャリアを始め、現在はさまざまな媒体に寄稿。著書に、2004年までのFC東京をファンと記者双方の視点で追った観戦記ルポ『トーキョーワッショイ!プレミアム』(双葉社)、佐川急便東京SCなどの東京社会人サッカー的なホームタウン分割を意識した近未来SFエンタテインメント小説『エンダーズ・デッドリードライヴ』(カンゼン)がある。2011年にメールマガジンとして『トーキョーワッショイ!MM』を開始したのち、2012年秋にタグマへ移行し『トーキョーワッショイ!プレミアム』に装いをあらためウェブマガジンとして再スタートを切った。

 

■J論でのインタビュー
「ライターと編集者。”二足の草鞋”を履くことになった動機とは?」後藤勝/前編【オレたちのライター道】

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◆書評
http://thurinus.exblog.jp/21938532/
「近未来の東京を舞台にしたサッカー小説・・・ですが、かなり意欲的なSF作品としても鑑賞に耐える作品です」
http://goo.gl/XlssTg
「クラブ経営から監督目線の戦術論、ピッチレベルで起こる試合の描写までフットボールの醍醐味を余すことなく盛り込んだ近未来フットボール・フィクション。サイドストーリとしての群青叶の恋の展開もお楽しみ」
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