後藤勝公式マガジン トーキョーワッショイ!プレミアム

【無料記事】「安間さんのために戦う」大久保嘉人、ラスト9に向け安間監督と歩む覚悟を決める(2017/09/14)

「安間さんのために戦う」。大久保嘉人は言葉を絞り出した。

「安間(貴義監督)さんは9試合で終わりやろ? そうでしょ? そんなこと言われたら──オレたちも燃えますよね。安間さんのためにやりますよ」

FC東京が最悪の状態で、かつ今シーズンがあと9試合しかなく、当初は立石敬之GMが自ら指揮を執るという話まであった状況で、急遽、仕事を引き受けた安間貴義監督のために戦うと、大久保嘉人が言葉を絞り出した。

「やりますよ。攻撃のための守備をする、そういうサッカーで、前のほうにタレントが揃っているし、前(の機能性)がよければうしろもいい。そこに向かっていますからね、みんながね。いいモチベーションでみんなやれている」

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

ヨシトが「安間さんのために戦う」と言っていたことを伝えると安間監督は「嘘でしょ(笑)」という反応を返してきた。
「いや、ここの選手がそんなことを言うはずがない。(や、でもさっき言ってましたよ)え? ほんとに? ──────そうですか。ありがたいですね」

「あらためて確認しますが、9試合に全力を尽くすんですか」と訊ねると、安間監督の顔が引き締まった。
「ぼくはどこに行っても全力でやってきた。だからこうして仕事をもらっている。たぶん彼らはぼくがマッシモ(フィッカデンティ)のときの第三、第四コーチのときも全力でやっている姿を見ているから、そうやってぼくが先頭に立ったときに反応してくれているんだろうと思います。急にはみんな動いてくれないと思いますよ。ぼくは常にサポーターのみなさんに対して、サッカーに全力の姿勢を見せてきたし、いまも見せようとしているから、反応してくれている。だけど気持ちだけじゃ勝てないのがプロだから、こうしていこうというものを明確に示しながら、つくり上げていこうというものをつくっているから、みんなが反応してくれているんだと思います」

“安間流”が明確にあらわれているのは練習時間だ。前日もその前の日も練習時間は短かったが、きょう14日もミーティングを終えてからの全体練習の時間は1本のゲームを含めて1時間弱と短かった。これについて、安間監督は「じつは負荷はかかっているんですよ」と言う。

「試合ばかりじゃないですか。ボール廻しをやって、ゲームをやっているから。昨日も午前中に20分やって、午後に20分と15分。この(暑い)時期にゲームを(絶えず)ぽん、ぽんとやっている。だから中身は濃いと思います。順番待ちしている時間もないわけだし、最初から最後までずっと動きっぱなしで終わっている。量はある。やっていることが多く、同じ方向を向いているから、ぼくが指示しようとしたときに選手のみんなから話が出て、ぼくが話す時間がなかった。昔のJ3みたいになってきていますね。みんなでひとしきり話し合ったところで、ぼくのほうから確認するところ、トライするところを提示している」

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

まだ一試合も公式戦を戦っていない現在、彼らがほんとうにまとまっているのか、モチベーションが高まっているのかはわからない。ピッチ上にもまだ劇的と言えるほどの変化はない。しかし変わろうとしていることだけはわかる。

フォワードの観点からは、3-4-3を採用した戦い方は好ましいものであるようだ。大久保は言う。
「試合をやってみないとわからないけど、すぐ前に預けてくれるし、そうなればスムーズになるしバランスがとれる。うしろが全部やろうとしなくても、うしろはすぐ預けてサポート、そうしてディフェンスを拡げて空いたところに(ボールを)つけていく。みんなが止まっていたらサッカーはできない。もともと止まっているチーム、それを安間さんはなくそうとしている。動かないと何も始まらない。引きつけられないし、みんなが1対1のままでは崩せない。ことしの前の面子(めんつ)を見ればそうなるし、うしろの選手も前向きにやっている。いい方向に進めばいいですね」

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

足許でボールを止めてから動くのは静止画のサッカーだろう。しかしある瞬間の前後何フレーム、数秒間を一連の動きで捉えなければいけないのがサッカーだ。いままで不足していた個人戦術を補完、時間と空間を把握し、予測して優位に立てるようにしなければならない。おそらく安間監督のサッカーはその方向を向いている。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

その動きが身についてきているのか、大久保に訊いた。答えはこうだった。
「すぐにはできない。いままで止まっていたのに、急に考えて動けと言われても難しいとは思う。サッカーは考えて動かないといけない。ただ13km(一試合辺りの走行距離)を走るということはできるんですよ。みんな走れる。でも一瞬、一瞬、大事なところに走る。質にこだわる。そういうところが大事になってくる。安間さんはそういうサッカーをしようとしているから、みんなが前向きに取り組んだほうがいいと思うし、実際に前向きに取り組んでいる。たぶん、サッカー寿命も長くなると思います」

変わろうとしたから変身でき、ベガルタ仙台に勝てるだろうと思うのは、さすがに楽観的すぎる考えだ。しかし次の試合で勝てなかったとしても、その次には必ず勝つと言えるような芽を示すことだけは、最低限やるべきだ。クラブの根本を変えられなくとも、現場にできるかぎりの努力はしてほしい。「安間監督のために」。その気持ちを失わず、シーズンの最後まで走りきりたい。

後藤勝公式マガジン トーキョーワッショイ!プレミアムとは

▼トーキョーワッショイ!プレミアム ごあいさつ【後藤勝】

はじめましての方も、いつもご愛読くださっている方も、こんばんは、おはようございます、こんにちは。後藤勝です。

これまで週1~2回のメールマガジン配信と公式ブログでの一部転載という形式でおおくりしてまいりました『トーキョーワッショイ!Z』は、『トーキョーワッショイ!プレミアム』と改題、公式サイト上で新装オープンいたします。

主にFC東京の公式戦と練習を取材ソースとし、関連情報を更新するほか、わたくしの守備範囲であるサッカー、エンタメ、一般カテゴリーの記事もお楽しみいただけるよう、日々充実していく予定です。

基本的にほぼ毎日更新となり、たとえば小平グランドでの練習の模様、選手や監督の談話などを、最速でその日のうちにお読みいただけるようになります。
また、これまで数日お待ちいただいていたFC東京公式戦関連記事のうち、短めの速報版レポート、ミックスゾーンの模様、選手の談話の一部などは、試合当日に掲載する予定です。もちろん、その日のうちに書ききれなかった談話や長文レビューなども、翌日、翌々日と、少々のお時間をいただきますが、継続して配信していきます。

読者のみなさまの便宜を図るべく、若干の形態変更をいたしました後藤勝オフィシャルマガジン『トーキョーワッショイ!プレミアム』。
よりいっそうの厚いご支援を賜りますよう、今後ともよろしくお願い申し上げます。

ご購読方法

支払い方法ごとの詳細

各お支払い方法ごとに、詳しいお申し込み方法と閲覧期間の説明ページをご用意しました。下記リンクから、お進みください。

タグマ!とは

ご自宅で、移動中で、出張先で、いつでも好きな時にプレミアムコンテンツが読める。

Push7リアルタイム更新通知に対応!記事更新をお手元の端末へダイレクト通知。気になる話題がいち早く!

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ