【有料記事】J1第27節Preview◆データが示す青赤軍団の変化。そして短所の克服が柏レイソル対策となる(2017/09/23)
安間貴義監督が率いるようになり、FC東京というチームはどう変わったのか。大久保嘉人は数字を掲げて断言した。
「(安間監督になって)全然ちがう。それはデータにあらわれている。クリアが減っているのはそれだけボールを保持しようとしているということ。ボールを支配しているからこそ、体力も残っていて、いままでなら戻りきれなかったような場面でも、最後の時間帯であっても戻れるようになっている」
大久保が挙げたのは、ミーティングで安間監督が示したデータだった。vs.セレッソ大阪戦までの今シーズンの平均とvs.ベガルタ仙台戦のデータを比較すると、如実に差があらわれる。左がシーズン平均、右がvs.仙台戦の数字だ。
パス本数 451 → 626
支配率 49.20% → 57%
クリア回数 22.1 → 14
アタッキングサード進入回数 41.5 → 30
シュート本数 10 → 15
枠内シュート 3.5 → 3
パスをつなぎ、相手よりも多くの時間帯を支配していることはあきらか。この内容からするとアタッキングサード進入回数と枠内シュートが減っているのはおかしなことなので、改善しなければいけない。すばやい動き出し、パスを通す技術、仕掛ける勇気が問われるが、いずれにしろ、それだけ主体的なサッカーに転換したということだ。
このように、ボールポゼッションは身についてきている。日立台に乗り込み柏レイソルと戦うJ1第27節に向けて取り組んできたのは、柏対策も兼ねた、これまで弱点とされてきた部分の改善だ。
どのように策を授けているのか。
「基本的には『こうなったら危ない』『こうなったら回避できる』という言い方をしています。たとえが柏が速くプレスをかけてくるときは、自分たちが早くポジションをとってかわしたときには、柏は無理だと思えばさっと4-4-2の状態に引く、と。これを回避したらこうなる、という言い方をしています」
安間貴義監督はこう説いた。もっとも気を遣うのは相手のドリブルだ。
「向こうのドリブルは時間をつくるドリブルではなく、一気に仕掛けるドリブル。フロンターレとの試合で失点したケースでは、時間を稼ぐドリブルだと自分たちで決めつけて一気にボールを運ばれた。絶対に来るのだから、そこで止めてスピードを抑え、間に合わないのであればキーパーと連携して守れるようにしないといけない。だから、そこにしっかりとついていこうというトレーニングをしました」
もともと、今シーズンの東京はドリブルに弱い。ドリブルなしの練習が多く、パスコースを切ればそれだけで守備が終わっていたから、というのが一因だった。
「ウチはドリブルをするチームにめっぽう弱い。
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