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【トピックス】「90点補強」でJ1昇格へ。新加入選手記者会見。

上段左から、児玉剛、髙橋成樹、茂木力也、菅沼駿哉、加賀健二、青野慎也コーチ、大和田真史コーチ。 下段左から、中村駿、南秀仁、風間宏希、本田拓也、木山隆之監督、阪野豊史、瀬沼優司、中山仁斗。

モンテディオ山形の2017シーズンが始動した。1月10日に山形県総合運動公園2F大会議室で新加入選手記者会見を行い、今季チームに新加入した12名の選手と青野慎也新コーチ、大和田真史新コーチが、新シーズンに向けた抱負を語った。

補強方針について説明した中井川茂敏取締役は、「競争原理が働くチーム編成」、「バランスのとれたチーム編成」、「守備の安定とDFラインからのビルドアップ」、「得点力アップ」と4点を強調。
攻撃面では、実績を重視して阪野、瀬沼、中山と昨年J2で2桁得点を取った選手を3人補強し、昨年不足した得点力アップに期待を込める。守備面ではボールを繋いでビルドアップできる茂木や菅沼を獲得し、守備の立て直しだけでなく、今年も継続してビルドアップ強化に取り組むことになる。

チームは28名体制でスタート。新加入選手の平均年齢は25.25歳となり、チーム全体での平均年齢も25.4歳と下がった。昨年からの2年間で選手が大きく入れ替わり、チームの伸び幅が増した新しいチームとなっている。

会見で挨拶した木山新監督は今季の目標をJ1昇格と明言。「J1定着に向けて力を蓄えて欲しいというタスクは任されているが、そこに行くためには同時にJ1に復帰しなければいけない。ここにいる、山形に来てくれた選手と山形でずっと頑張っている選手たちを融合させて目標を達成したい」と意気込みを話した。

会見後に取材に応じた中井川取締役は、今年の補強の出来について「ほぼリストアップしたとおり。後ろで繋げる選手も獲得でき、90点の補強」と力強く話した。
選手層が薄いのは山岸範宏が9日付けでギラヴァンツ北九州へ期限付き移籍したGK。しかし「実力のあるGKが2人になったので焦らずに」(中井川取締役)と、GKの補強は行わずに3人体制のままシーズンに臨む。万一負傷者が出た場合にはGKが負傷した際にはウィンドー外でも選手獲得ができる「登録ウインドーの適用例外」のルールを活用し、シーズン中の補強にも踏み切る考えだ。

昨年の戦力と比べると昨年主力のセンターラインがほぼ全員チームを離れ、チーム全体が若返った。キャプテンの山岸範宏と副キャプテンの林陵平、渡辺広大も移籍し、新監督のもとで新たなチームづくりを行うことになる。

チームは11日から山形での練習を開始。15日にキックオフイベントを行い、17日から静岡県御前崎市での1次キャンプに入る。

●「将来は山形で監督を」クラブを離れたミスターモンテディオ

モンテディオ山形を離れる事になった高橋健二氏。熱心で厳しさも兼ねた選手にとっても頼れるコーチだった。


今季のチーム編成に合わせてモンテディオ山形を離れることになったのが、現役時代に「ミスターモンテディオ」と呼ばれてサポーターにも愛された高橋健二コーチ。すでに湘南ベルマーレのトップチームコーチへの就任が発表されている。
96年にプロキャリアをスタートさせてから06年の引退、その後のアカデミーとトップでの指導まで23年間ずっとモンテディオに関わってきた人が初めてクラブを離れて外に出ることになった。

モンテディオ山形がクラブの監督に求めるハードルもどんどん高くなっていることもあり、チームに残る道と外で勉強する道を模索した上で、外での武者修行を決めた形だ。
中井川取締役は「将来は山形で監督をやってもらうのがベスト。良い監督(湘南のチョウ・キジェ監督)のもとでやれる良い環境なので、それが叶うように頑張って貰いたい」とエールを送っていた。

文・写真 嶋守生

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