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【ランダムフォーカス】ベンチへ走りたい~山田拓巳選手

前節の愛媛戦は、先制されて流れを引き戻せないまま悔しい連敗となってしまいました。愛媛は木山監督と青野コーチ、児玉選手、茂木選手、瀬沼選手、阪野選手と、6人が去年まで在籍したクラブ。特別な注目が集まっただけに、木山モンテの力を示したかった試合ですが、今回は完敗を認めざるを得ません。

さて、この一戦に特別な思いを傾けていたのは、いわゆる“元愛媛”の選手だけではありませんでした。

「(愛媛から来た)こっちの選手たちの気持ちを考えたら、もとからいた僕たちの気持ちも高ぶっていて、絶対に負けたくないなと思っていたので、本当に悔しい結果になっちゃいました。次にホームでやるときには絶対に取り返さなきゃいけないと思います」

そう話したのはモンテ生え抜きの山田拓巳選手。久しぶりに右WBで先発したものの、失点に絡んでしまったこともあり、“元愛媛“組を支えられなかったことに内心忸怩たる思いがあるようでした。

でも、時はゴールデンウィーク。次の試合がすぐにやってくるのは幸いです。相手は萬代宏樹選手や林陵平のいる水戸ホーリーホック。山田選手も、今度は移籍した選手を迎え撃つ立場です。

特に、昨季まで在籍した林選手は今季既に6ゴールと好調だけに要警戒。直接連絡を取ることはあまりないそうですが、「(林選手の)SNSの投稿の量が、調子の良さを表していますよね」と、ツイッターやインスタグラムはしっかりチェックしているようでした。

ゴールのたびに、海外の選手をリスペクトしたパフォーマンスを披露する林選手ですが、もちろん明日のNDでやらせるわけにはいきません。

「(林選手のゴールパフォーマンスは)見たくないですね。たぶん今頃必死で考えていると思いますけど、まずはシュートを打たせないようにしないと」

林選手をしっかりと抑えつつ、山田選手のゴールパフォーマンスにも期待したいところですが……。

「俺には向いていないです。用意しても、興奮し過ぎて忘れます(笑)。それより俺、点を取ったらベンチに行きたいんですよね」

今季は開幕からずっとベンチスタートだった山田選手は、ゴールした選手がベンチに来てくれないのを寂しく感じていたそうです。

「みんなベンチの前に出て待っているんですけど、なかなか来てくれない。来いよって言ってるんだけど、みんな興奮して忘れている。だから自分が取ったら、忘れずにベンチへ行きたいです」

山田選手のゴールと、その後にどこへ走っていくかに、注目です。

文・写真:頼野亜唯子

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