山梨フットボール

【2017明治安田生命J1第10節 甲府対磐田 吉田達磨監督会見 】

甲府 吉田達磨監督

12600人の観客が入ってくれると、スタジアムは見た感じではほぼ(満員に)埋まっていて、選手のテンションも上がって、僕たちは準備したことを――前半の立ち上がり――選手が意識して取り組んでくれたこと、ランニングやシンプルに背後を取ることを繰り返すことでアグレッシブにラインコントロールをしてくるジュビロのDFラインを少し下がらせることができた。僕たちが苦手とされること――新潟戦のようなボールを持たされる――のではなく、ボールを持ってプレーする時間も、相手が10人になる前から、数週間前とは違って堂々とプレーをしてくれたと思う。後半に関しても同様で、宮崎(智彦)君の退場を誘い、ゴール前では何回かきわどいシーンを作り、ヴァンフォーレらしさを少しずつの変化、進化させることに選手はトライしてくれた。ゴール前で決断する、崩すところで、相手に(甲府がシュートを)打ってくることを刷り込む作業、ちょっとした狡猾さ、駆け引きが相手ゴール前でなかなか出せず、崩しきれなかった。足を思い切り振るシーンは少なかった。

上手い下手の前に、ゴール前に入る選手は覚悟して決めて行けばいいわけで、滅茶苦茶なことをやれば怒りますけど、誰が点を取ってもいいわけで、そういったことはこれから自分たちが何か手応えを得たときに何かしらの反省点、改善点を見つけてやっていきたい。今日勝てば最高だが、ジュビロのサポーターにも感謝しないといけない。これだけのお客さんの中でプレーできているのは選手にとっていいことでしかない。それが、「これはPKなんじゃないか」、「退場なんじゃないか」という雰囲気と、よりサッカーらしさを出してくれたし、中銀スタジアムでそういった中でプレーができるように僕らがいいものを見せ続けないといけないと改めて思った。選手はいくつかの反省点と、あとは今日に向けて彼らが準備して、ルヴァンから中3日でしっかりとプレーしたということ(が成果)。「引き分けた」、「悔しかった」、という思いだけど、(成果の部分を)自信にして次に進みたいと思います。

Q
数的優位になってから交代を含めてどう生かそうとしたのか?

A
相手が10人になってボールをずっと保持されることは――相手がレッズやフロンターレならおそらく攻め込まれると思うが――今日は僕らよりも立ち位置が少し上のジュビロさんで、でも彼らは高さを残したツートップがいたし、中村俊輔選手の一発がありますからそういうことに気を付けながら、プレッシャーを掛けていくこと、サイドを崩さないといけないと思いました。一般的に言われるほど、10人の相手を崩すことは簡単ではなく、しかも僕たちは散々言われている、僕たちがボールを持たされるたら(失うときに相手のチャンスになる)…、ということがあるチームですけど、ボールを持たされているとは全然思えなかった。最後の突破の糸口は、サイドを取ろうがどうしようが、そこは質と決断のところで、相手が8人でも難しかったのかなぁというところ。10人だからここから絶対に破れるということはなくて、シンプルに相手の中盤の選手がサイドに下がってきましたけど、(退場者が出てからは)5枚から4枚になりましたけど、最終的には5枚のように守ってくる。(必要なことは)10人の相手に対して圧力を掛ける、サイドに圧力を掛けるということだと思います。
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