山梨フットボール

「いつも一緒に戦い続けてくれることは僕も選手もクラブも忘れない」【無料記事 鳥栖対甲府 吉田達磨監督会見】

【吉田達磨監督会見】

台風の影響で、50年に一度という台風が来るということで、行きも帰りもどうなるか分からない中で200人弱の我々のサポーターが共に戦ってくれたことを嬉しく、誇りに思います。選手たちには戦いだと、ここからの残り8試合も戦いですが、戦いだと。200人近いサポーターが来てくれているぞと、選手もスタンドを見ているし、一緒に勝って帰ろうと話していました。得点は今日この試合に向けて準備してきたもので、素晴らしいものだったと思います。前半の最後の6分間、時計の針が45分に近づくにつれて少しだけ重心が後ろに下がったと思いましたが、ハーフタイムに修正しました。後半、彼らが取って来るであろう策に対して、選手はよく話し合っていましたが、心配ないんじゃないかと。ただ、鳥栖がサイドに圧力を掛けてきた中で、僕らが交代のカードを切ってサイドバック・ウィングバックを一人入れたわけだが、替わってなかった橋爪が吉田君の上手いフェイントというか、ドリブル突破を阻んでしまったと。僕からすれば普通にディフェンスをして、相手が勝って抜いた、だからファールだと、100%理解できますけど、まだ映像を見ていないので何とも言えませんが、橋爪勇樹というとても正直な好青年が、「まったくわざとではない」と泣きながら言っているからにはそうだと思って信じたいし、そこの10人になった隙のセットプレーを突かれてそのまま入れられてしまった。ただ、それだけだと思います。今日は試合の総括も何もないので、それが全て、ハイライト、一つだけです。(橋爪の退場後)何人かはやったことがないポジションをやるということになったが、その中でも自分たちが日々鍛えたこと、頭の中でそれぞれバランスを取り、距離感を取る、プレッシャーを掛ける、カバーをする、前を向ければカウンターを狙う、そういうところがフィールドプレーヤー9人の中で出ていましたけど、ドゥドゥ、リンスは足が攣った中でもあれだけエネルギーを出してやってくれる。僕たちに今までなかったところで、ドゥドゥとリンスのパワーはこれからも相手チームに脅威を与え続けると思うし、10人になってから彼ら、田中佑昌、曽根田穣がそういうところを作ってくれていたし、河田晃兵はギリギリのところで踏ん張ってシュートを止めてくれていましたけど、ロスタイムが6分で、納得はしていましたけど、(選手が)長いなぁと思ってしまったところは否めなくて、最後命辛々逃げ切るには(足りなかった)何かを挙げるとすれば隙だったと思います。

他会場では広島が勝ったみたいで、これから混戦になるでしょうし、混沌としてくるでしょうし、ただ、僕たちがやっていることは続けるべきだと監督の僕自身が思いますし、どのチームと対戦してもJ1同士の試合になる。一方的にボコボコに殴られて、何だか知らないけど勝っちゃったというのはおそらく今の僕たちにないでしょうし、選手もそう信じています。ここから残り試合、基本的には週に1試合になります。今日は200人弱の(サポーターが鳥栖まで来てくれて)、小瀬に帰れば大勢のサポーターの中で共に戦えますから、自分たちの力を信じて、僕は選手を信じて戦っていくだけだと思います。今こうやってスタジアムは大騒ぎ(鳥栖の勝利イベント)をしていますけど、勝つってことは凄くいいことですし、言ったら、勝てば何でもいい、そういうところだと思います。何でもいい勝ちを拾うべく、残り8試合を戦いたいと思います。

――鳥栖は相手のいいところを壊してくると話していましたが、前半の終了間際、後半の立ち上がり自分たちのリズムを作れなかったのはどんなところに理由がありますか?

全くそうは思わなかったです。ネガティブなことは全くなくて、鳥栖の力を考えれば攻め込まれるのは普通で、前半が上手くいきすぎたのもあって、そこに選手の成長と集中力、この試合に賭ける意気込みを感じたところで、鳥栖に押し込まれっぱなしになる構図は、僕たちが何かをちょっと間違えると、集中力を切らすとそうなるわけで、そうならずにいたことをポジティブに僕は捉えています。僕たちのチームを長く見ている方はそれがどれだけエネルギーを使って彼らが成長してきたのかは分かっていただけると思います。そこには全くネガティブなことはありません。

――後半途中から相手がシステムを変えてきましたが、それへの対応は?

ハーフタイムに(鳥栖のシステムが)こう変わるということは話していましたし、疲労はありましたけど、粗を探せばいっぱいありますけど、1対1で抜かれるなど…、最初は福田君が少しだけサイドに張ってきて少し手こずったというか、左に吉田君が1枚で少し高めに取ってきてそれも話したし、相手がシステムを変えてきてその瞬間にパパっと何かを変えられればマンCよりも凄いチームなわけで、そんなことはなくて相手もズラしたいからシステムを変えるわけで、システムに関する論調は今日の試合に関しては、いつも見られている方は僕たちの成長を分かっていただけると思いますが、鳥栖がシステム変えたことは選手は分かっていて、「おそらくここはやられるからここは捨てよう」、「相手の右に2枚張ってきたら、1回そこのサイドに寄せることは不可能だからインサイドを固めよう、ちょっと難しくなってきたらドゥドゥを戻そうね」、ということは選手はやっていた。そこで何かを探せば、足でやるスポーツなんで沢山出てきます。でもすごくいい戦いをやってくれたと思います。10人ですから。僕たちは。何故か10人ですから。

――サポーターは会見中もコールをしてくれています。次に進むうえで、ものすごい勇気になることだと思いますが、どう聞こえていますか?

いつも本当に力を貰っていますし、力を返せていないことが現状で、感謝の言葉がなかなか見つからなくて…。ブーイングをされたり文句を言われたりとかもあるでしょうし…。いつも一緒に戦い続けてくれることは僕も選手もクラブも忘れないです。これからも一緒に戦い続けくれることを望んでいます。

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ