山梨フットボール

「ボールを盗んだり、ミスを誘ったりして勝ちを盗むのが今日の勝因だと思います」【無料記事 J1第27節甲府対横浜FM 吉田達磨監督会見】

【J1第27節甲府対横浜FM 吉田達磨監督会見】

「ボールを盗んだり、ミスを誘ったりして勝ちを盗むのが今日の勝因だと思います」

前節までの3試合は引き分け、負け、負け、でしたが、チームには一定の何というか、急に表れてきた成長というか溜めてきた成果が表れてきていて…それでも勝てないことが続いていました。その中でも先週は遠くの鳥栖まで、台風の影響がある中、200人弱の方に来ていただき、山梨からも声援を頂いて、スタジアムでは試合が終わってからも残ってコールしてもらい、僕へのコールもしていただいた。何とか形として応えることをどうしてもしたい今日の試合でした。

チームがどんな惨めな結果、負け方をしてもこれからも一緒に戦ってくれるファン・サポーターに、今日、今夜、喜んで気持ちよく家に帰っていただける。本当に久しぶりに気持ちよく家に帰ってもらえることがよかった。

試合は前半から少し荒れているというか、そういう展開の中、「ファールだ」、「ファールじゃない」という中で点を取った。点を取った時から後手を踏んだというか、これだけ勝てていないので少しパニックになって、持っていないといけない守備のオーガナイズ、普段ならやらないような受け渡しのミスが散見された。前半の終盤になってようやく落ち着きを取り戻して、ハーフタイムを過ぎて更に落ち着いたと思います。

2点取ってマリノスに攻め立てられるということは、「そういうことはそうだろうな」という展開で、クロスから失点したこと、終盤の苦しい時間帯ですが、あの位置でファールをしてしまった。自分たちがファールを相手にさせて時間を使うべきところで、相手に何の流れも関係ないセットプレーを与えてしまったというところは…。これから接戦になっていくと思うし、今日僕らが勝ったことで残留争いが混とんとしてくると思います。”如何に勝つか”ということを課題に持って行きたいと思います。

今日は打ち合いになって3-2という試合をしましたが、打ち合って僕らは残っていけるチームじゃないことは確実に言える。打ち合うのではなく、しっかりと自分たちのペースを持って相手の何かを削ぎながら次の柏戦は戦いたい。今日はPKも含めて3得点したことは今シーズン初めてのことだし、ここ3試合我々の見せてきたもの、選手が感じた手応え…勝っていないから胸を張れなかったが、それが次の柏戦に対して少し自信を持って――残りは警戒心しかありませんが――前向きにアウエーの柏戦に臨みたいと思います。柏スタジアムではピッチに近いところからファン・サポーターの皆さんと一緒に戦って何とか勝って、短い中断期間を迎えたいと思います。

――(リーグ最少失点(21)の)マリノス相手に3点取れた理由は?

得点って、崩し切ったとかではなくても運もあるし、見る人によっては「甲府の3点は全部(相手の)ミスじゃないか」ということになるかもしれないが、ミスを突くとかミスを狙っているとか、強かさがこの3試合とか――前期の数試合を除いて――自分たちが何かを感じて引き分けたり負けたりした試合で少しずつ薄れていくというか…。勝ちを盗む、得点を盗むようなこと、そういったものを彼らがピッチの中で示したと思います。それを本当に狙っている。マリノスの齋藤君やウーゴ・ヴィエイラもそういう選手ですが、狙っている。そういう選手の映像を見ながらボールを盗んだり、ミスを誘ったりして勝ちを盗むのが今日の勝因だと思います。

――ドゥドゥのパフォーマンスについて。

ドゥドゥは見ての通り、倒れなくなった。ケガ(オフの手術)をして(チームに遅れて合流)入ってきて、そこからコンディションが整って踏ん張れるようになったことで、ヘディングで競り合えるし、相手にとって絡みつくように(ボールを奪いに来るので)脅威だったと思う。来週になれば身体のキレもワンランク上がると思いますし、当初の転倒していたドゥドゥはいなくなった。去年実績を残している選手ですからドゥドゥに対してヤキモキする思いをみんなが持っていて、ドゥドゥ自身が一番持っていて、それが試合を重ねるごとに倒れなくなったし、足を踏ん張れるようになってきて、自信が今までより見えるようになったと思います。

――リンスとドゥドゥの距離感が近くなって崩しているが連携については?

2人はブラジルのフィゲイレンセFCで一緒にやっていたこともあるし、仲が良くて、2人で何とかやってやろうというのを感じている。川崎F戦(2-2△)は距離感が少し遠くて修正が必要だったが、リンスも1/11の役割を覚えて、それぞれどこにいるのか、いるべきなのかが見えてきていて、連携は向上してきた。トレーニングを見ても2人が楽しそうでそれがよかったと思う。

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