「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

「なんでもできる選手になりたい。泥臭い守備ができて、ゲームを作ってコントロールして、ゴールやアシストに絡む。欲張りなんです(笑)」[山田康太選手インタビュー(第1回)]

実施日:5月24日(金)
インタビュー・文:藤井 雅彦
協力:横浜F・マリノス広報室

 

 

ルヴァンカップグループステージでチャンスを得ると、そのパフォーマンスが評価されてリーグ戦でも出場機会を掴む。ポジションも右サイドバックからインサイドハーフへ“昇格”。攻撃を活性化させるのに一役買っている。

正確な技術だけでなく、物怖じしないメンタルを武器に、F・マリノスの中盤で存在感を放つ。あどけない笑顔からは想像できないタフなプレースタイルで、サポーターの胸を熱くする。

山田康太。また一人、楽しみな新星が現れた。

 

 

――今週末と来週末はルヴァンカップのプレーオフステージが開催されます。位置付けと抱負を聞かせてください。

「自分が出場する、出場しないに関係なく、チームとして大事な試合だと思います。もし自分がそのピッチに立てるのなら、今までと違った緊張感を味わえるはずなので楽しみです。リーグ戦は最初から決められた34試合だけど、ルヴァンカップはチームが少しずつ減って最後は1チームだけが優勝できる大会。グループステージは2位通過だったけど、ここまでチーム全員で積み上げてきたものがあります。その努力や苦労を無駄にしないためにも、ホーム&アウェイの2試合トータルで上回ってノックアウトステージに進みたいです」

 

――第1戦がホーム開催になります。そしてアウェイゴールルールなどリーグ戦にはない特殊な方式については?

「ホームゲームにはF・マリノスのサポーターがたくさん来てくれると思います。自分たちのサッカーを存分に発揮して、90分間圧倒して勝ちたい。アウェイゴールルールの前に、ホーム&アウェイで勝ち上がりを決める大会は自分にとっておそらく初めての経験になります。第1戦のスコアによって第2戦に臨むマインドが変わってくるので、まずはホームゲームをしっかり勝つことが重要だと思います」

 

――ヴィッセル神戸加入が発表されたイニエスタ選手はおそらく出場しません。どのようなイメージですか?

「対戦してみたかったです。きっとめちゃくちゃ上手いでしょうね。フィジカルが強くて、足も速いんじゃないかなぁ。身のこなしがスムーズだし、ちょっとレベルが違うのかな」

 

――最近は本職のMFでの出場が増えてきました。居心地はいかがですか?

「自分の持ち味を出しやすいですし、やっぱり楽しいです。サイドバックは一つのミスが失点に直結してしまう。MFにはMFの難しさがあるけど、最終ラインの選手としての責任感を知れたのは自分にとってプラスでした。中盤のエリアでも目の前の相手に負けないことはとても大事ですが、重みが少し違いました」

 

 

――ポジションに限らず周りは先輩選手ばかりです。どのようにコミュニケーションを取っていますか?

「ピッチに入ってしまえば、先輩や後輩は関係ないと思っています。周りが考えているのと同じように、自分にも考えがあります。それを伝えないで、言われたことだけをやっているのは違う。言いたいことはできるだけ言っていますし、少しずつ遠慮せずできるようになってきました」

 

――試合中は先輩選手をどのように呼んでいるのですか?

「うーん、試合中は呼び捨てになっている時も多いと思います。ボールがアウトしてプレーが止まっている時は、例えば『純くん』と呼んでいるけど、気持ちが入って集中している時は『純!』と呼んでしまっているかもしれません。でも年齢に関係なく、みんなでコミュニケーションを取っていますし、マメに声を掛け合っていると思います。周りからどんどん言われたほうがやりやすいですし、そうすれば自分も周りに言いやすくなる。もちろんピッチ外では気を遣っています(笑)」

 

 

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