「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

「(最終戦で) 10人になっても、ティーラトンのクイックリスタートから(遠藤)渓太が追加点を決めた。監督は『これが自分たちのサッカーだ』と」[小倉勉SDインタビュー(第1回)]

[小倉勉スポーティングダイレクターインタビュー(第1回)]

実施日:12月13日(金)
インタビュー・文:藤井 雅彦
協力:横浜F・マリノス広報室

 

今オフの目玉企画として、小倉勉スポーティングダイレクターに登場してもらった。

年末年始に分けて、フロントの長のインタビューを全3回に分けてお届けする。

第1回のテーマは「今シーズンの振り返り」。

15年ぶりの優勝を成し遂げることができた理由と背景、さらには反省点。強化・編成に携わる立場だからこその目線と狙いが、いま明らかとなる。

 

 

――優勝おめでとうございます。フロントの立場として経験する優勝の味はいかがですか?

「もちろんうれしかったよ。最終戦で優勝を決められたわけだけど、このメンバーで戦うのは最後の試合で、シーズンが変わればピッチ内外で少なからず人の入れ替わりがある業界。だからこそ今年の選手・スタッフ全員で勝ち取った優勝は素晴らしいものになった。

 ただ、語弊があるかもしれないけれど、優勝して喜んでいられるのも試合当日と翌日の優勝報告会の時と、2日後にあったスポンサーとの祝勝会くらいまで。自分の立場としては、すぐに来季モードに切り替えて仕事をしていかないといけない。それが正直なところかな」

 

――優勝を意識し始めたのはいつ頃でしたか?

「最終戦を迎えるまではあまり優勝を意識していなかった。選手たちも言っていたように目の前の1試合ずつを大事に戦うことしか考えていなかった。もちろん2位や3位で満足とは思っていなかったし、かといって絶対に優勝できるという確信もなかったのが本音」

 

――第33節の川崎フロンターレ戦に勝利し、最終戦を有利な条件で迎えました。

「でも今年のチームは、得失点差で有利はあまり関係のないチームだった(笑)。有利な状況でも攻めるだろうし、追う立場ならもっと攻める。仮に反対の立場での最終戦だったとしたら、4点差での勝利は奇跡じゃなく可能性があると思えたかもしれない」

 

 

 

――実際に攻め続けて3-0の勝利と優勝を手にしました

「監督を筆頭に『優勝するために守備をやりましょう』とはならないチームだったし、もし先制点を取られていても守らへんかったと思うよ。実際に、パギ(パク・イルギュ)が退場して10人になっても、ティーラトンのクイックリスタートから(遠藤)渓太が追加点を決めている。監督はそのシーンをすごく褒めていたね。『これが自分たちのサッカーだ』と。

 

 

 

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