「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

「こんな調子じゃ、あと10回やっても勝てない」(栗原)・「守備では昨年一昨年にはないパニック状態で見苦しかった」(小林) [川崎戦後コメント] -1,821文字-

【試合を終えて】
エリク・モンバエルツ監督

「まず川崎におめでとうと言いたい。今日、川崎はウチよりもいいプレーをした。勝ちに値するチームだった。ボールを奪うというところに問題があった。アグレッシブさも足りなかった。いい形でボールを奪うことが攻撃につながるが、それができなかった。攻撃ではもう少しボールをつなぎたかったが、川崎は最終ラインを高くして守備をした。ゴールした場面も相手の背後を突けたし、効果的だと思っていた。ただ、そういった攻撃に偏り過ぎていた」

DF 13 小林 祐三

「ボールホルダーは相手の裏を狙うようになっているし、受け手も相手の裏を狙っている。チームとしてやってきたことが一つの形になったゴールだった。でも、こんな感じのゲームになってしまったのであまり嬉しくない。(1失点目について)かなり痛かった。あの失点で7割くらい決まってしまった。ウチの状態を考えると、あのまま1-1で前半を終わるのがベストだったけど、それもできなかった。チームとしては手数をかけられなかったわりにチャンスはあったのかなと。そういうところでフィニッシュで終われるかどうかは大切。守備では昨年一昨年にはないパニック状態で見苦しかったと思う」

 

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DF 4 栗原 勇蔵

「開幕戦でサポーターにブーイングを食らったけど、こんな試合を見せて申し訳ない。始動日からキャンプを通じてチームを作ってきて、その間にけが人が出たり、いろいろあったけど、いまの段階ではすべてにおいてフロンターレのほうが上回っていた。この結果は妥当。こんな調子じゃ、あと10回やっても勝てない。フロンターレに対するやり方もできていなかった。こういうメンバーなので守備的に戦うというメッセージはあったと思うけど、開始3分の失点ですべてが崩れた。それによって前からボールを奪いに行くか、ブロックを作るか中途半端になった。こうなったらフロンターレの攻撃は強力。今日は完敗だった」

DF 22 中澤 佑二

「相手の良さを出させたくなかった。相手のストロングポイントは中村憲剛から前線の(大久保)嘉人、レナト、小林悠のホットライン。それを出させなくなったけど、結果的にはモロに出されてしまった。去年まで僕たちが勝っているときはフロンターレの良さを出させなかった。憲剛と大島に激しくプレッシャーに行って、サイドではレナトを1対1で抑えて、前線の選手を孤立させる。それが今日はまったくできなくて、マリノスがフロンターレのゲームをやらせてしまった。それがすべて。相手は縦パスじゃなくて2~3メートルのパス交換で少しずつ前へ出てきて、ウチは下がるだけだった。去年までのマリノスらしさを出せなかった」

MF 25 藤本 淳吾

「(中村)憲剛さんと大島のところでうまく回された。チームとして新しいやり方をしている中で中途半端になってしまった。自分も含めてボールに対してプレッシャーに行けなかった。相手の前に立っているけど、相手は顔が上がっている状態でプレッシャーになっていない。攻撃でもボールを保持したあとに、一人ひとりの距離が遠い。パスを出しても出しっぱなし。ワンツーとかやった記憶がない。フロンターレはサイドで簡単にワンツーをやって抜いていた。ボールの動かし方や人の動き方は質を上げないといけない」

MF 24 奈良輪 雄太

「(1失点目について)あの失点は痛かった。そのあとすぐに追いつくことができたけど、あの失点で守備からしっかりやるというプランが崩れた。前線の選手は前から行ってかわされる場面もあったし全体的に守り方が中途半端になってしまった。チームとしては中を絞めて外に追い出す形を考えていたけど、中でボールを持たれる場面が多かったので自分も中へプレッシャーに行った。そうしたら今度はサイドを使われて、そこは話し合いながら修正できたと思うけど、難しいゲームになった」

MF 7 兵藤 慎剛

「すべてにおいて後手になってしまった。ここ数年は前からボールを奪う形が定着していたけど、それもなかった。特に後半はウチのペナルティエリアの手前までズルズル下がってしまって、相手のやりたい放題になってしまった。中のコースを消すこともなかったので、相手はパスを通せる。どうやってボールを奪うかが定まっていなくて、ボールの失い方も悪い。そうすると選手同士の距離感が悪いのでパスも回らなくて攻めることができなかった」

 

 

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