「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

「3バックは今年一度もやっていない。本当に即興でやることになる」(小林)・ 「慌てる必要はない」(アデミウソン)+中町・三門・齋藤・下平他 [名古屋戦前コメント]

【試合に向けて】
エリク モンバエルツ 監督

「ミーティングで選手に伝えたことだが、ハイレベルの競技者になれば連敗することもある。顔を上げて次へ進むこと、ここからもう一度這い上がることが必要になる。山形戦は負ける内容ではなかったとも伝えた。ただ、勝てないゲームもあるがそういうときも負けてはいけない。得点を取れなかったから負けたわけだが、いまはそれよりも守備の改善が必要だと感じている。攻撃はフィニッシュのリアリティーが足りなったことが原因で、それは今後も継続的にトレーニングしていく。それよりも守備で起きてはいけないミスがあった。攻守の切り替えのところで相手にスピードを与えてはいけないということ。いまは連戦なので疲労がある。それをいかに回復させるかに焦点を当てている。今日のトレーニングを見るかぎりでは明日は良いゲームができると思っている。
今日のトレーニングではいくつかのオプションを試した。今後は二つのシステムを使い分けていくことが必要。より高い位置でプレスをかけてボールを奪うために[3-4-3]を試した。今日の選手の適応能力には満足している。今後はその精度を上げていきたい。明日のゲームの最初から使う可能性は低いが、明日使うとしたら心配よりもポジティブなことのほうが多い。より高い位置でプレスをかけることでボールを奪えるはず。これまでの[4-4-2]だと相手のビルドアップに対して数的不利になることが問題だった。それと相手の3トップに対してウチの4枚の最終ラインが中に絞らされてサイドでスピードアップされる状況を作られていた。だからサイドでスピードアップさせないやり方が必要になる。いまはボールを奪ったあとに有効な攻撃ができている。我々の課題はどのようにボールを奪うか。連戦のため守備を改善するには練習の時間が短いが、今日のようにシステムを変えることでマークをハッキリさせる守備にするのも方法の一つ」

MF 11 齋藤 学

「広島戦と同じように山形戦でも自分が決めるべき場面を決めていればチームは勝てた。そういうところでの責任はすごく感じているし、自分がやらなければいけないという自覚もある。ただ、そういった結果とは別に内容も上げていくことも必要で、その意味では手ごたえがある。客観的に見て自分が何をすべきか整理されている。いまは高い位置でボールを待っていてもプレーに絡めないので少し下がったところからゲームを作るプレーも必要。山形戦ではそういった形でラフィーニャやアデミウソンと絡んでチャンスを作れた。これで結果を出せればもっと大きな自信になる。名古屋戦ではそういうプレーをしたい。
システムに関しては[3-4-3]も[4-4-2]も両方にメリットとデメリットがある。これまでは後ろに一枚余る形でプレスをかけていたけど、[3-4-3]ならほぼ同数で前からハメていく形になる。そのときに一本のパスで裏を取られることだけは注意しないといけない。攻撃に関しては高い位置でボールを奪えれば自分やアデはやりやすい。どうなるかわからない部分もあるけど楽しみなところも大きい」

DF 13 小林 祐三

「3バックは 今年一度もやっていない。本当に即興でやることになる。自分のことを言えば、対面の永井くんをどう抑えるかがポイントになる。彼のスピードは自分のスピー ドとは違って、長い距離を走ったときに良さが出る。だから自分の背後に広大なスペースを作るわけにはいかない。かといって彼は右利きなので中央方向に効果的なプレーをさせるのも困る。そのバランスを見ながらどうやって守るか。彼が速いのは誰もが知っていることなので、それを踏まえたうえでしっかり守りた い」

FW 39 アデミウソン

「ベルマーレ戦に勝ったことでチーム状態は良くなると思ったけど、そのあと広島と山形に連敗してしまった。まだチームの調子に波が合って、いまは良いときと悪いときがある。でもサッカーは次から次へと試合があるので、そこで結果を出せば流れと雰囲気は必ず変わる。結果を出すために必要なことは、いままでやってきたことをしっかり出しきること。落ち着いてプレーして、慌てる必要はない。黒星が続くと自分たちで悪い雰囲気を作ってしまうもの。積極的なプレーで良い流れを作り出したい」

 

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MF 8 中町 公祐

「まだシステムがどうなるかわからない。でも3バックで戦うとしたらウイングバックがどれだけ高い位置を取れるかがポイントになる。中盤でボールを回していく中で、ウイングバックが高いポジションを取らないと効果的なボール回しにならない。名古屋と同じ[3-4-3]ならミラーゲームになるわけで、単純に考えると対面した相手をどう上回るかが重要。それは自分のポジションもサイドも同じこと。準備時間は短いけど、それは捉え方次第だと思う」

DF 23 下平 匠

「山形戦では前半と後半に二度チャンスがあったけど自分が決めきれなかった。ただ、チームとしては攻め手もチャンスも少ない。もう少しコンスタントに点を取って攻撃で主導権を握ることができればラクになる。1stステージはもう折り返し地点を過ぎたわけだし、残り8試合で首位の浦和と4勝差は正直厳しい。この2連敗はとても痛いけど、だからこそ次は負けるわけにはいかない。3連敗したら下位に沈んでしまうので踏ん張りどころ」

MF 6 三門 雄大

「個人的には山形戦も先発で出たかったけど監督が決めたことなので仕方ない。試合に出なかったぶんも次の名古屋戦では120%の仕事をしたい。チーム状態が良くないときこそ基本的なことを一生懸命やらないとダメ。まずは攻守の切り替えを早くしてハードワークすること。相手よりも走って汗をかかないと勝てない。名古屋とは2週間前にナビスコで対戦したけど自分は出ていなかった。個々の能力は高いので数的優位を保ちながら戦いたい」

GK 1 榎本 哲也

「山形戦では気持ちの準備をしっかりできなくて、久しぶりにあんなにバタバタしたプレーになってしまった。フィジカルの準備は大事だけど、それ以上にメンタルが大事。チームとしてもいまは自信を失いかけているし、楽しそうにプレーしている選手が少ないと感じる。でも自分は山形戦が終わって吹っ切れた。もう余計なことは考えずにプレーに集中する。自分が止めれば勝てるし、GKというポジションを楽しんでプレーする」

 

 

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