「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

「(中村の)復帰を少し早めたい」(モンバエルツ)・「もう2ndステージは始まっているようなもの」(中澤)+三門・喜田・兵藤他 [神戸戦前コメント] -2,579文字-

【試合に向けて】
エリク モンバエルツ 監督

「鹿島戦での守備は攻撃とは関係ないと考えている。相手の攻撃はカウンター主体で、自分たちのテクニック面でのミスが多過ぎた。パスの質、判断のところでミスが多く、裏へのパスが少なかった。横パスばかりでカウンターを許してしまった。そして立ち上がりにセットプレーから失点したことで相手をプレーしやすくした。それによって鹿島はよりカウンター狙いのサッカーができた。そして鹿島よりもアグレッシブさが足りなかった。

 いまは三門をもっと高いポジションでプレーさせるほうが効果的かもしれない。鹿島戦でももう一つ前のポジションのほうが良かったかもしれない。ただ、いまは中町がけがをしていて、誰が喜田とバランスを取るかという問題になる。中町のけがでバランスを欠いている部分はある。三門が持っているモビリティーが、いまは前で必要かもしれない。ウチは前にパワーがない。だから高い位置で動きながら数的優位を作る働きが必要になる。本来はボランチの三門をより高い位置でプレーさせたい。これが前節との違いになる。

(喜田について)最近の喜田のプレーは悪くない。特に守備で重要な仕事をしている。彼がU-22日本代表に選ばれたのは素晴らしいこと。我々のチームからそういった選手が選ばれるのは素晴らしい。そしてもう一つはアカデミー出身の選手ということ。いまのパフォーマンスが評価されたのだろう。代表に選ばれるということはオフが減り、負荷がかかる。ただ、それは世界中の代表選手がこなしていること。彼とチームにとって良いことだ。

(アデミウソンについて)練習ではいろいろな可能性を試している。彼はブラジルのサンパウロではセンターFWよりも左サイドが多かった。考え方としてアデミウソンには突破力があるので、サイドでスピードある突破ができる。特に相手が[3-4-3]のときはサイドにスペースがある。ボールを受けてターンして仕掛けることができる。少し痛みを抱えている部分があるが、検査をして大きな問題ではなかった。試合前日はケアをして、試合当日に感覚をチェックしたい。それに応じてスタメンか、途中からの出場かを決めたい。

(37歳になった中村について)まず、けがを再発させてはいけない。20歳の選手であれば問題ないが、年齢を重ねた選手は元の状態に戻るのに時間がかかる。だから負傷から戻ってきたいまの時期はとても大事。この時期に失敗してはいけないし、慎重にやらなければいけない。あとはチームの中で何をするか。彼はテクニックをもたらすが、彼にないものを周りが補うことも必要になる。本当は7月の復帰を予定していた。でも今週、負荷のかかるトレーニングをすべてこなせた。だから彼の復帰を少し早めたい。何分出るかはわからないが、出る可能性はある。何よりもグループに戻ってくることが大事。ハッキリと出るとは言えないが神戸に連れていくことが重要。できれば20分くらい出られたらいいと思っている。そして彼がFKを決めて勝利をもたらしたらいいね(笑)。まずはゲームのテンポを取り戻す時間が必要。そしてテクニックを生かすために少し下がった位置でプレーする。ピルロのようなイメージ」

MF 6 三門 雄大

「最近はボランチに戻ってプレーしているけど、チームとしても自分としても良さを出せない試合が続いている。やっぱりある程度高い位置からプレッシャーに行きたいし、そういう意味ではトップ下でプレーするのも効果的かもしれない。監督が決めることではあるけど、期待に応えられるようにプレーしたい。高いポジションなら裏への飛び出しも効果的だし、それによってスペースができれば(齋藤)学や(藤本)淳吾さんが生きると思う。やるべきことはハッキリしている。ファーストDFとしてコースを限定して、監督からは『数的優位を作るためにいろいろなところに顔を出してほしい』と言われている。思い切りよくできるポジションだし、ミスをしても失点になりにくいポジション。ミスを恐れずチームに勢いをもたらしたい。自分が積極的なプレーをすることで周りもついてきてくれると信じている。これ以上負けると年間順位を難しくなるので、内容よりも結果が必要」

DF 22 中澤 佑二

「1stステージを振り返ると鹿島やフロンターレ、ガンバといった強いチームに勝てず、昨年まで得意にしていた浦和や広島にも勝てなかった。順位が下のチームにはある程度勝っていたけど、これだけ取りこぼすと本当の上位には行けない。2ステージ制になったので短期決戦で、スタートダッシュが重要になる。神戸戦で1stステージが終わるので、もう2ndステージは始まっているようなもの。いい形で終えて、いい形でスタートしたい」

 

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MF 28 喜田 拓也

「U-22日本代表のことはずっと意識していたし、選ばれずに悔しい気持ちもあった。毎回、活動があるたびに入りたいと思っていた。自分が選ばれなくても試合映像を確認していたし、動向をチェックしていた。今年に入ってJリーグにコンスタントに出場するようになって、試合に出続けることで自信を得た部分もたくさんある。それを代表選手として見せたい。選ばれて驚きではないけど、安心したわけでもない。ちょっと不思議な気持ち」

DF 23 下平 匠

「セットプレーから毎試合のように失点していたら勝てる可能性も消えてしまう。集中するのは人のマークだけでもダメだし、ボールだけでもダメ。その両方に対してしっかり集中して、神戸戦ではセットプレーから失点しないことが大前提になる。攻撃ではチームとして裏への動き出しを増やさないといけない。パスの出しどころが見つからなくて、後ろでボールを持っているだけになってしまう。チームとしては踏ん張りどころだと思う」

MF 7 兵藤 慎剛

「いまは攻撃のタイミングでボールを持つ時間が短すぎる。ボールを奪ってから早く攻めたいけど、すべてできるわけではない。自分たちでボールを回して、マイボールの時間を長くすることも必要。自分がボランチに入っているのはそういう意図だと思うし、守備のために使われるわけではないと思う。あと1試合で1stステージが終わってしまうのでいい形で終わりたい。勝って気持ち良く連休に入って、2ndステージにつなげたい」

 

 

 

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