「ザ・ヨコハマ・エクスプレス」藤井雅彦責任編集:ヨコハマ・フットボール・マガジン

「オレからしたら生き残るための大事な試合」「渋い試合になると思う」(中町)・「自分が入って違いを生み出さなければ意味がない」(天野) +兵藤・三門・下平他 [広島戦前コメント] -2,509文字-

【試合に向けて】
エリク モンバエルツ 監督

「ガンバがサイドでスピードアップしてくることはわかっていたし、トレーニングでもやっていた。だから前節の1失点目は残念だった。でも小林が出場停止だったので、メンバーを交代せざるをえない事情もあったそれで守備のオートマチズムを欠いていた。チームとして中盤で強い強度のプレッシャーをかけられなくて、そういう場面ではゴール前をしっかり守らなければいけない。でもガンバ戦ではその両方ができていなくて失点した。
ラフィーニャはメンタルもフィジカルもレギュラーを取るために高めなければいけない。いまはけがをしていなくてトレーニングを続けているが、いまの状態では30分くらいしかプレーできない。60分を緩い強度でプレーするよりも、30分で高いパフォーマンスを見せたほうがいい。ガンバ戦ではその30分で強度の高いプレーを見せた。将来的にはアデミウソンとブラジル人同士でコンビを組むというオプションを持てれば素晴らしい。
広島はいま一番いいチームだと思う。最も攻撃面で機能している。このリーグで間違いなくトップのチーム。でもウチとしてはシステムを変えるつもりはない。広島は素晴らしいチームだけど、私は我々のチームに自信を持っている。やり方を変えて対抗するのではなく、我々のやり方で、特に守備面を向上させて広島に対抗したい。そのためのトレーニングを行ってきた。
広島は3バックというよりも守備のときは[5-4-1]になる。前回の対戦では我々がゲームコントロールできたわけではなく、相手のほうがボールを持っていたと思う。ただ、素晴らしい先制ゴールが決まって、その後は(齋藤)学が2回決定的なチャンスを迎えた。そこを決められず、広島に同点に追いつかれ、ゲームの最後にミスが出て負けた。我々としては悪いゲームではなかったが、相手は良いチームだった。そのときは2分以上ボールを持つ場面が2回あったはずだ。でも、それは必ずしも良いボール回しとは言えない。彼らのブロックの中に入ってボールを回さなければいけない。だが、そこは気をつけなければいけない。なぜなら広島はJリーグの中でカウンターが一番上手いチームだからだ。低い位置で守備をするのは彼らの罠で、あえて前に大きなスペースを作っている。
(中村)俊輔に期待するのは、もっと縦にボールを入れていくプレー。ある状況ではスピードアップしてほしい。(齋藤)学は明日の試合は無理。兵藤は右でも左でも、そのポジションに慣れている。攻撃のときはラインの間で動くタイミングが大事で、バックパスではなく前へボールを進めてほしい。あとは守備でも走らなければいけない」

MF 8 中町 公祐

「渋い試合になると思う。前半は無失点で終えて、うまくいけば1-0で折り返したい。シュンさん(中村)とコンビを組むということで、その選手はどうしても引いて残るようなイメージがあると思う。でもそこはシュンさんと意思疎通しながらやっていきたい。密かに自分の色を出すことを考えている。オレからしたら生き残るための大事な試合だから。自分がけがをしてからチームは勝っていなくて、その前までは4連勝していた。その意味を試合で見せたいと思うし、シュンさんと二人で落ち着きどころを増やしたい」

DF 13 小林 祐三

「ガンバ戦での失点はウチにあまりない形での失点だった。すべての場面でチャレンジできなかった。ただ、それを除けばウチの性質としてやられそうだけどやられないというのは得意。それよりも一瞬の隙を突かれて失点することが最近は多い。7試合勝ちなしというのは負けが少ないとはいえ大変なこと。ほかのチームもあまり勝っていないから順位が変わっていないだけで、ずっとクリーンシートではない。自分たちの時間帯で失点していることも多いので、そこはしっかりクロージングしなければいけない。対面する柏選手は広島の攻撃のアクセントになっている。実際、そこが起点になってゴールも生まれているので注意したい」

 

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MF 7 兵藤 慎剛

「ポジションは周りとの兼ね合いによって決まると思うけど、今年はいろいろなポジションでプレーしている。開幕の頃は左MFだったけど、しばらくして右になって、そのあとはボランチやトップ下をやって、もしかしたらまた左MFに戻るかもしれない(苦笑)。試合途中からシュンさん(中村)とボランチを組むなら、シュンさんには気持ち良くプレーしてもらって、自分は後ろで掃除する役目になると思う。とにかくたくさんボールに触ることでチームのリズムを作りたい」

MF 6 三門 雄大

「ガンバ戦での失点は個人的に反省しないといけない。右SBで先発するのは初めてだったけど試合の立ち上がりだったし、しっかりと対応しなければいけなかった。トップ下、右SBときて、次はトップ下に戻る可能性もあるだろうから、頭の中を切り替えて臨みたい。どのポジションでもチームの勝利のために戦うことは変わらない。広島の選手についてだと、ドウグラス選手は1stステージでもゴールを決められている。フィジカルが強くて嫌な選手だと思う」

DF 23 下平 匠

「シュンさん(中村)は、あの場面で直接決める力を持っているから37歳という年齢でもいまのポジションにいるのだと思う。ただ、チームとして勝っていないという事実を忘れてはいけない。これで1stステージのラストから7試合連続勝ちなしで、2ndステージも年間順位も上位と差が開いてしまった。次は首位の広島と対戦するので、ここは踏ん張りどころ。勝てば息を吹き返すきっかけになるけど、負けるとかなり苦しくなる」

MF 29 天野 純

「とにかく結果を残したい。リーグ戦ではまだインパクトを残せていないと思う。もちろん先発で試合に出たいけど、そのためには途中からでも結果を残さないといけない。出場時間が少ないのもインパクトを残せていないからだと思う。途中から出場すると試合の流れを意識して、ミスをしたくないという気持ちになる。でも自分が入って違いを生み出さなければ意味がない。チャレンジすることに比重を置いてプレーしたい」

 

 

 

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